最終話はずっと胸の奥が締めつけられる感じだった。徳重(松本潤)が赤池(田中泯)に向かってぶつける言葉は、ただの医者の説得じゃなくて弟子としての心の叫びに聞こえた。滝野(小芝風花)の迷いも揺れていて、見守るこっちまで何度も息を止めた。生きることの価値を問い合う姿に、ドラマ以上の重さがあった。
赤池の拒絶と「もうしゃべらない」という宣言
オペで一命を取りとめた赤池(田中泯)の病名はバッド・キアリ症候群。肝移植が唯一の根本治療だと分かっても、彼は「俺はこれから一言もしゃべらない」と宣言する。徳重(松本潤)に対して頑なに背を向ける姿は、ただ病を拒否するんじゃなく、人生そのものを閉じようとしているように見えた。無言でいようとする重さに、画面の空気が一段と冷たく感じられた。
滝野の迷いと徳重の覚悟
赤池の本意が分からずに苦しむ滝野(小芝風花)。彼女の揺れる表情には、患者をどう支えるかという医者の責任がにじんでいた。その一方で徳重は冷静に、そして迷いなく「僕がドナーになります」と伝える。松本潤さんのまっすぐな目と声が、本気で命を差し出す覚悟を伝えていて、背筋が震えるほどだった。
「生きる意味」を巡る対話
「こんな年寄りの寿命にメリットがあるのか」と言い切る赤池。田中泯さんの深みある声が、諦めじゃなく達観にも聞こえて、胸が揺れる。それに対し徳重は「なぜあきらめようとするんですか?」と真正面からぶつかる。総合診療科は始まったばかり、まだ見届ける責任がある、と。松本潤さんの力強さと熱のこもった目が、その場を一気に照らすようだった。
総合診療科を共に見届ける約束
「あなたが始めたことが正しかったのか、間違っていたのか。これからも生きていきましょう」と言葉を重ねる徳重。その一言一言は赤池への説得を超えて、これまで弟子として学んだ全てを返すような響きがあった。赤池と向き合う徳重の姿は、医師と患者以上の“生きる仲間”としての絆を見せていて、涙が止まらなかった。
まとめ
最終話は、命の重さを正面から見つめる濃い時間だった。徳重が示した「生きる意味」は、ただ医療の枠を超えて心に刺さる。赤池の沈黙も、滝野の迷いも、すべてが徳重の強い声に繋がっていた。松本潤さんと田中泯さん、小芝風花さん、それぞれがぶつかり合ったからこそ響いた回で、続編を望む声が出るのも自然だと感じた。
(みかんてぃ)
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