僕達はまだその星の校則を知らない 第9話「父との再会とプラネタリウム告白」(感想)(ネタバレがあります)

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第9話は胸が忙しかった。白鳥健治(磯村勇斗さん)が父・誠司(光石研さん)と再会する場面は切なく、幸田珠々(堀田真由さん)との距離が縮まるシーンは胸キュン。さらにラストで斎藤(南琴奈さん)が疑惑をかけられる急展開まで盛り込まれていて、息つく暇がなかった。文化祭のざわめきと、それぞれの心の動きが重なって、感情が波立ちっぱなしだった。

父・誠司が見た健治の姿

文化祭にやってきた誠司(光石研さん)。学校嫌いの息子が生徒に囲まれて笑っている姿を目にして、驚きと安心が入り混じる表情が印象的だった。これまで「社会に適応できるのか」と心配していた父だからこそ、健治(磯村勇斗さん)の姿が救いのように映ったはず。そのギャップに、親子の溝が少し埋まる予感がした。

天文室での混乱と倒れ込む健治

父・誠司(光石研さん)と突然向き合った健治(磯村勇斗さん)は、うまく言葉を出せずに逃げ出そうとする。そこへ現れたのが理事長の尾碕(稲垣吾郎さん)。旧知の仲だと知ってさらに混乱する健治が、そのまま倒れ込んでしまう流れは緊迫感がすごかった。保健室で父から尾碕との関係を聞かされる場面も、不意に人と人がつながる複雑さを突きつけられる瞬間だった。

プラネタリウムで交わされた気持ち

文化祭の夜、珠々(堀田真由さん)のために開かれた特別上映。気を利かせた生徒たちによって健治(磯村勇斗さん)と二人きりになり、静かな星空の下でお互いの気持ちを伝えるシーンはまさに青春のきらめき。珠々が「好き」と先に告白した勇気、そして健治が「宮沢賢治に嫉妬してた」と不器用に伝えるくだりは、甘酸っぱくて愛おしかった。星空の演出が二人の想いを包み込んでいて、ロマンチックさが倍増していた。

ラストの急展開と不穏な空気

幸せな空気のあとに襲ってきたのが、斎藤(南琴奈さん)の大麻所持疑惑。推薦が決まって未来が開けたばかりなのに、一気に暗雲が立ち込めた展開は衝撃だった。視聴者の「心が持たない」という声に共感しかない。健治や珠々が築いた信頼の時間が、どう揺さぶられるのか。最終回への布石として、強烈な引きになっていた。

まとめ

第9話は、親子の絆、恋の進展、そして未来への不安が詰め込まれた回だった。健治(磯村勇斗さん)の成長を見守る誠司(光石研さん)の姿には胸が温かくなり、珠々(堀田真由さん)との告白シーンには心臓が跳ねた。その一方で斎藤(南琴奈さん)の疑惑が物語を一気にシリアスに引き戻す。笑顔と涙と不安が同居する第9話、まさに最終回直前にふさわしいジェットコースター回だった。
(りりたん)