スマホ握りしめたまま息止まった…ってくらい、第9話は胸の奥にズンって残る回。海野真夏(松本まりかさん)と、空知時夢(安田顕さん)の距離が近づくほど、時間をいじるほど、幸せの形が削れていく感じ。甘いのに苦い、綺麗なのに痛い、その全部が混ざってて、見終わってもしばらく心臓だけ走ってた。恋って、守りたい人が増えるほど難易度上がるんだなって、静かに実感。
第9話の空気、いきなり重いけど止まらない
最初から温度高め。真夏(松本まりかさん)が決め顔で前を向くたび、幸せの未来を掴みにいく勇気と、同時に“何かを差し出す覚悟”がこぼれ落ちるのがわかる。時夢(安田顕さん)は既婚者としての線引きを守ろうとするのに、言葉の端っこから滲む想いが本音すぎて、息が詰まるくらいリアル。ふたりの会話、短い沈黙も含めて全部ラブレター。画面の色味まで少し暗めで、感情の影が長く伸びる演出が刺さる。好きって、簡単な四文字なのに、現実に置くとこんなに複雑なんだってやつ。
「時間を巻き戻すと、何かが消える」その現実
この回は“代償”がテーマみたいに響く。真夏(松本さん)が腕時計で人生をやり直すたび、笑顔の裏に穴が開く。しかも時夢の妻、未来(高橋メアリージュンさん)までタイムリープに手を出してて、もう世界が静かに歪んでる感じ。戻せるのは時間だけで、心の傷は巻き戻らないの、残酷。選んだ瞬間は正義でも、結果がいつも優しくない。松本さんの瞳の揺れ、迷いと決意の混線が本当に痛い。願いの強さって、時々こわい。
地獄バトル、守りたい人は誰?
怒りも嫉妬も野望も、全部が一気に爆発。立場ある大人たちの圧が重くのしかかる中、真夏と時夢(安田さん)は“ふたりなら”を信じたまま進むしかない。そこで飛び込んでくるのが元也(白濱亜嵐くん)。ちょっとストーカー気質なのに、心根はずっと優しい人で、ナイフが光った瞬間、反射で体が動くのが彼らしくて泣けた。守りたい人を前にしたとき、理屈なんて追いつかない。白濱くんの目の熱が、言葉より雄弁。
5回目の決断、そして静寂
元也(白濱亜嵐くん)の命をつなぐため、真夏(松本まりかさん)はついに5回目へ踏み込む。決めた瞬間の顔がすごかった。怖さも愛も悔しさも祈りも、一気に飲み込んで前に出る。だけど、世界は優しく値引きしてくれない。帰ってきたのは“無音”。聴こえない静けさが、演出でも容赦なく広がって、鼓動だけが大きくなる。音が消えると、言葉の重みが変わるの不思議。失っても前を向くって、綺麗事じゃなくて筋トレみたいな根性だなって思った。
「これから」を約束するふたり
時夢(安田顕さん)は未来永劫の愛とか覚悟とか、ちょっと照れるくらい真正面から差し出してきて、そこでやっと真夏(松本まりかさん)の心の扉がカチって開く。音がない世界でも、同じテンポで歩く工夫はできる。目線、手の温度、短い文字。恋は便利なBGMがなくても成立するって証明みたいだった。ふたりの影が並んで伸びるカット、希望の形がちゃんと見える。後戻りはしない、って言葉が、やっと約束に変わった感じ。
まとめ
“幸せの支払い方法”を突きつけられた第9話。奪い合うって言葉の鋭さと、守りたいのに削れていく現実、その両方が心に居座る。でも最後に残ったのは、静けさの中でも続く愛の手触り。痛いのに、ちゃんと温かい。泣き顔で笑えるようになるまで、ふたりは工夫して進むんだろうなって思えた。恋って、選ぶたびに形が変わるけど、ちゃんと育つんだよね。
(みかんてぃ)