『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』第36回、“豆腐の角”で泣き笑いのオチが刺さる(感想)(ネタバレがあります)

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第36回、心がぎゅっと縮むやつ。
蔦重(横浜流星)が新作を次々ぶち上げて景気よく見えるのに、空気は全然ぬるくないの。
春町(岡山天音)の「オチ」発言が手紙から滲んだ瞬間、背筋がぞわっとして、定信(井上祐貴)の圧に胃がキリキリ。
さらに喜三二(尾美としのり)の静かな決意まで重なって、笑うべき言葉が涙に変わるってこういうことか、って感じ。

第36回の入口:蔦重の新作、売れ行きバク伸びなのに胸ざわつく

蔦重(横浜流星)の店先、勢いすごかった。
「『鸚鵡返文武二道』も『天下一面鏡梅鉢』も手に取られてく〜」って空気なのに、画面の奥で何かが軋む。
流星さんの軽やかな笑みの裏に、嵐の前の静けさみたいなピリつき。
売れることが祝福だけで終わらない世界、江戸の風って甘くない。
店子たちの忙しさも賑やかで可愛いのに、ふっと差す影がやけに鋭い。
こういう温度差、妙に心臓に刺さる。

定信の逆鱗:絶版通達の冷たさ、空気が一段階凍る

定信(井上祐貴)が怒ると、空気がカチンと鳴ったみたいに固まるんだよね。
新作に「絶版」の一言を落として去るだけで、世界が一気に狭くなる感じ。
井上さんの静かな声色が余白を全部奪う。
蔦重(横浜流星さん)も「やれることはやる」って顔してたけど、あの場の冷え方は本当にえげつない。
売れた喜びが一瞬で紙片みたいに薄くなって、指の間からスッと逃げてく。
表情の切り替え、胃に来る。

二人の岐路:喜三二の断筆と、春町の“別人として生きる”プラン

喜三二(尾美としのり)が「筆を置く」と決めるまでの沈黙、めちゃくちゃ重かった。
尾美さんの穏やかな目が、むしろ一番揺れてるのが伝わるやつ。
一方で春町(岡山天音)は、蔦重(横浜流星さん)の何気ない一言を拾って、名前も立場も脱ぎ捨てる作戦を組み立てる。
「別人として書き続ける」って、怖いほどまっすぐ。
藩側との駆け引きも、声に出せないノイズが耳鳴りみたいに残った。
希望と無茶、その境目が細すぎる。

春町の最期:“豆腐の角”で終わらせるという、笑えない洒落

クライマックス、胸が焼ける。
春町(岡山天音)が自ら腹を切り、苦悶の末に桶の豆腐へ頭を打ち付けて絶命――“豆腐の角に頭ぶつけて死ぬ”の言い回しを、文字通りにしてしまう覚悟。
遺された手紙の「すべてをまるくおさむるには、このオチしかないかと」の一行、軽い文言に見えて刃そのもの。
岡山さんの静かな顔色が消えていく画、息をするのも忘れた。
ふざけた語彙を、命で締める。
こんな皮肉、笑えるわけがないのに、悔しいほど美しい。

画面外のざわめき:涙・戸惑い・怒り、ぜんぶ正解だった

放送後、タイムラインが一斉にざわついた。
「すげーショック」「命かけすぎだろ…」「笑えない…涙しか出ない」って反応が次々流れてきて、わかる、って何度もうなずいた。
蔦重(横浜流星さん)が春町の訃報を知った瞬間の硬直、定信(井上祐貴さん)の“正しさ”の鋭さ、喜三二(尾美としのりさん)の沈黙の重み。
どれも軽く扱えない感情ばかりで、胸の奥がヒリついた。
あの豆腐の白さだけが、やけに遠い。

まとめ

第36回は、言葉遊びを命題に変える回だったと思う。
蔦重(横浜流星さん)の商いの明るさと、春町(岡山天音)の決断の暗さが同じ画面に共存して、目が離せない。
定信(井上祐貴さん)の一撃で世界が縮む感覚、喜三二(尾美としのりさん)の“静かな勇気”。
「オチ」という軽さを、命で引き受けた春町の選択は、簡単に整理できない。
でも、その痛みをちゃんと抱えたまま次回へ進みたい、そんな気持ち。
(こころん)

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