第38回、心がごっそり持っていかれた。
蔦重(横浜流星)さんと歌麿(染谷将太)さん、そしてきよ(藤間爽子)ちゃんの空気が重たくて、息がひとつ細くなる感じ。
気づいたら手が止まって、画面の光だけ追ってた。
しんどいのに、美しい。
矛盾みたいだけど、そういう回だった。
第38回、空気が変わる瞬間
蔦重(横浜流星)さんが歌麿(染谷将太)さんの家に顔を出したら、きよ(藤間爽子)ちゃんが伏せってて、部屋の温度がふっと下がる。
医師がさらっと置いた言葉が重くて、床まで響く感じ。
完治は厳しいかも、って現実の硬さが、ふたりの柔らかい時間をきしませる。
横浜流星さんの蔦重は、気遣いの声のトーンがやさしくて、逆に胸が刺さる。
静かな気配の中で、誰も答えを持ってないのが伝わってきた。
病の名が落ちたとき、歌麿の目が揺れた
病名が置かれた瞬間、歌麿(染谷将太)さんの瞳の奥で小さな波が立つ。
強がりでも諦めでもない、ただ大切な人を守りたい顔。
布団のそばで湯気の消えたお粥を見つめる手つきが、優しさと焦りの真ん中にあってつらい。
藤間爽子ちゃんのきよは、微笑みを残して眠るたびに、部屋の時間をゆっくりにする。
言葉より、間。
間がすべて物語ってて、こちらの鼓動まで引きずられる。
筆が止まらない──きよへの祈りみたいな線
歌麿(染谷将太)さんが描き続ける。
見つめて、線を重ねて、また見つめる。
その往復が、恋文みたいで、祈りみたい。
きよ(藤間爽子)ちゃんの呼吸が浅くなるたび、筆圧が少しだけ強くなるのが想像できて、手のひらがじんわり熱くなる。
蔦重(横浜流星)さんは何も言わない時間を選ぶ。
その沈黙がやさしい。
紙の上の白が減るほど、ふたりの記憶が積もっていくのが苦しくて、でも見届けたくなる。
蔦重、世界を動かしに行く
外では定信(井上祐貴)くんが改革を締め上げ、出版統制の空気がさらに重たくなる。
蔦重(横浜流星)さんはただの本屋じゃない、って再確認。
笑顔をしまい、視線を真正面に戻して、遊び場も交渉の場に変えていく感じ。
柔の皮をかぶった剛。
井上祐貴くんの定信は冷たいほどに澄んでて、ひと言で景色を塗り替える。
その圧の中で、蔦重がどう反発の色を重ねるか、次の一手が気になって仕方ない。
最後の数分、静かな崩落
ラスト、蔦重(横浜流星)さんが戻ると、部屋は静寂の底。
きよ(藤間爽子)ちゃんはもう冷たくて、歌麿(染谷将太)さんはそばで描き続ける。
「まだ、生きてっから」って震える声。
現実と願いの境目で迷子になった目が痛い。
蔦重は抱きとめる側に立つ。
止める腕、受け止める胸、落ちる涙。
暴れる肩も、殴られた痛みも、全部まとめて抱きしめる。
音量は小さいのに、心の中の音だけ大きくなる終わり方だった。
まとめ
第38回は、やさしさの手触りと残酷さの温度差で、心が擦れて熱くなる回。
歌麿(染谷将太)さんの「描く」が愛の延長線に見えて、きよ(藤間爽子)ちゃんの静けさが逆に語りすぎる。
蔦重(横浜流星)さんは外の嵐と内の嵐を両方相手にしてて、定信(井上祐貴)くんの冷徹さが物語をさらに締める。
見終わってもしばらく呼吸が浅いまま、胸の奥に線が一本残った。
(こころん)
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