序盤から突きつけられる痛みと復讐の決意
第1話は、娘を失った母・玲子の壮絶な喪失から始まり、視聴者の胸を一気に締めつけます。
幼稚園のママ友いじめが招いた悲劇の重さが、静かにそして確実に描かれていて、序盤から感情が揺さぶられます。
玲子が娘のために全てを賭ける姿勢は痛切で、ただの復讐譚では終わらない母の狂おしいほどの愛情が伝わってきました。
大胆な変身 ― レイコとしての潜入とその緊張感
全身整形で25歳の新米ママ・レイコに「生まれ変わる」という設定が衝撃的でした。
あの変身シーンの劇伴と編集の使い方は見事で、玲子の覚悟が映像としてぐっと胸に刺さります。
潜入後のママ友たちとのやり取りは表面的には明るくても、その裏に流れる冷たさや嘲りが常に漂っていて、観ていてゾクゾクしました。
レイコが少しずつボスママ層に接近していくラストの一連の流れには、次に何を仕掛けるのかという期待が膨らみます。
齊藤京子と水野美紀の二役が生む重層的な演技
齊藤京子のレイコは若さと計算高さが同居していて、屈折した強さがにじみ出ていました。
一方の水野美紀が演じた55歳の玲子の辛さと絶望は、物語の根幹を支える骨太な演技でした。
同一人物を二人で演じ分けることで、「外見」と「本当の中身」のズレが視覚的にも感情的にも際立ち、役者の力量を感じさせます。
脇を固めるママ友たちの演技もクセが強くて面白く、集団の陰湿さが巧みに描かれていました。
演出の巧みさと原作の匂いを残す構成
原作マンガの過激さや復讐の速度感をうまく画面に落とし込んでいる印象です。
暗転や写真の使い方、日常の雑事を切り取るカット割りが、登場人物たちの心情を巧みに補強していました。
特に、幼稚園や家庭の“普通”の風景が逆説的に恐ろしく感じられる作りは秀逸です。
ただし、設定のぶっ飛び具合をどう受け止めるかで好き嫌いが分かれそうなタイプのドラマでもあります。
気になる点とこれから見たいもの
第1話のラストに出てきた謎の写真や、玲子が抱える細かな計画の片鱗は、今後の核になりそうでワクワクします。
ただ、整形して潜入するという極端な手段が視聴者の共感を得るかどうかは、今後の描写次第だと感じました。
被害者・加害者それぞれの背景や動機の掘り下げがどれだけ丁寧に描かれるかで、復讐劇としての厚みが決まってくるはずです。
個人的には、玲子/レイコの内面がもっと丁寧に見える回が続いてほしいと思います。
(あいちゃん)
楽天市場、24時間限定タイムセール | 毎朝10時更新!日替わりで毎日お得!
Amazonタイムセール人気の商品が日替わりで登場。毎日お得なタイムセール