『フェイクマミー』第1話、“みんなができてること”の一言が刺さりすぎた(感想)(ネタバレがあります)

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第1話、穏やかな会話から一瞬で空気が変わる。
花村薫(波瑠さん)と母・聖子(筒井真理子さん)の何気ないやり取りが、胸の奥をぐっと掴んで離さなかった。
「みんなができてることをあなたができないのが不思議」って、言葉としては優しいのに、刃みたいに冷たい。
静かに、でも確実に突き刺さる“呪いの言葉”。
ドラマのタイトルが『フェイクマミー』なの、ここで納得した気がした。

薫(波瑠さん)が出会った“もうひとりの母”日高茉海恵(川栄李奈さん)

会社を辞め、転職もうまくいかず、なんとなく息が詰まってた薫(波瑠さん)。
そんな中、ベンチャー企業「RAINBOWLAB」の面接で出会ったのが、日高茉海恵(川栄李奈さん)。
シングルマザーで、仕事も家庭も自分のルールで回してるタイプ。
「娘のいろは(池村碧彩ちゃん)の面接で、母親の替え玉になってほしい」という無茶なお願いが飛び出した瞬間、空気が一気に変わる。
“母”を演じるという嘘から始まる2人の関係に、妙なリアリティがあってゾクッとした。
薫にとっては仕事の延長、でもどこかで羨ましさが混ざってるようにも見えた。

実家の空気がリアルすぎる、母・聖子(筒井真理子さん)の「普通」の圧

薫が実家に帰るシーン、何気ないリビングの空気が妙にリアル。
母・聖子(筒井真理子さん)の「就職して、結婚して、子育てして…そうなると思ってたわ」という言葉が笑顔で放たれる。
でも、その“普通”がどれだけ重いかを、薫(波瑠さん)は知ってる。
「それは優秀とは関係ない話じゃない?」と反論する薫の声が、少し震えてた。
あのやり取り、きっと多くの人が自分の過去と重ねたと思う。
SNSでも「刺さった」「母との会話そのまんま」と共感の声があふれてた。

“みんなができてること”という呪いと、薫の叫び

「みんなができてることをあなたができないのが不思議」――この一言で部屋の温度が一気に下がる。
薫が「独身で子どもがいなかったら全部意味がないってこと?」って言葉を荒げた瞬間、涙腺が揺れた。
母は悪気なく言ってるのがまた残酷。
“善意の暴力”って、まさにこのこと。
自分の価値を他人の尺度で測られたときの、あの息苦しさを丁寧に描いてて、見てる側も苦しくなった。
でも同時に、薫が言葉を返せたことが救いでもあった。

SNSで“バジルママ”再登場にざわめき

演じる筒井真理子さんが、前作『愛の、がっこう。』で“バジルママ”として人気だっただけに、視聴者の反応もすごかった。
「バジルママから毒親へ転職」「今期も母親役で存在感ありすぎ」ってコメントが続々。
聖子のキャラは決して“悪”ではないけど、“正しさ”の押しつけで誰かを追い詰めるタイプ。
その表情の切り替えがリアルで、見ててゾワッとする。
筒井さんの演技力が、ドラマの温度を何段階も上げてた。

まとめ

第1話は、“母と娘のリアルな距離”を丁寧に描いた静かな爆弾だった。
薫(波瑠さん)の生きづらさ、聖子(筒井真理子さん)の世代の価値観、そして茉海恵(川栄李奈さん)の“母としての自由”。
3人の女性の生き方が、それぞれに正しくて、それぞれに痛い。
誰かを責める物語じゃなくて、「どう生きるか」を自分に返してくるタイプのドラマ。
次回、“フェイクマミー”の関係がどう転がるのか、もう静かには見られない。
(みかんてぃ)