まさに“狂気のエンタメ”。
齊藤京子さんのレイコ(水野美紀さんの若返り後)が、
冷たくも美しく笑うたびにゾッとした。
タイタニックごっこで笑わせておいて、
その裏で母の悲しみが静かに滲む。
復讐劇でありながら、人間の“痛みと再生”を描く第2話だった。
25歳の身体、55歳の心──“レイコ”の矛盾が切ない
整形後のレイコ(齊藤京子さん)は完璧な美貌を手に入れたはずなのに、
中身は55歳の“母”のまま。
若い身体を武器にして男を誘惑するその姿が、
ただの誘惑ではなく“母の悲しみの延長”に見えてしまう。
「若さ」と「老い」、「罪」と「赦し」——
その間を行き来する齊藤京子さんの演技が圧倒的だった。
特に、恵美(小林きな子さん)に向ける冷たい笑みと、
息子・空(佐藤大空くん)を見守るときの柔らかい表情のギャップ。
まるで二人の人間が同居しているようなリアリティだった。
“若い身体”を使った復讐がエグいほど痛快
恵美の夫・春真(笠原秀幸さん)を落とすまでが、あまりに早い。
SNSでも「爆速で旦那を落とした女」と話題になったが、
そのテンポの速さが逆に怖い。
春真がガールズバーでレイコに溺れていく姿、
そしてオンライン会議で“下着姿のタイタニックごっこ”が流れる地獄絵図。
悲劇なのに、笑ってしまう。
この“笑い”のセンスこそ、本作が単なる復讐劇にとどまらない理由だと思う。
観客が笑っている間にも、レイコの心は血を流している。
そこが痛い。残酷に痛い。
水野美紀さん→齊藤京子さんへの“魂の継承”が見事
水野美紀さんが演じた玲子から、
齊藤京子さんのレイコへの“魂の移動”がとにかく自然。
特に、声のトーンや話し方の癖が絶妙にリンクしていて、
「本当に同じ人間が若返ったのかも」と錯覚した。
しかもSNSで「整形しても老眼は残るんだ(笑)」とツッコまれるほど、
ディテールの作り込みがリアル。
この“完璧じゃない変身”がドラマの人間味を支えている。
“若さ”を手にしても、“年齢”は消えないという残酷な真実を見せつけられた。
天才外科医・成瀬(白岩瑠姫さん)の存在が謎を深める
成瀬(白岩瑠姫さん)がただの整形医ではなく、
レイコとどこか“心の接点”を持っているように見える。
彼の視線には、明確な“哀しみ”がある。
SNSでも「成瀬も京子ちゃんと同じ顔の人を亡くしたのでは?」という考察が多数。
この“他人の復讐に関わる医者”という存在が、
単なる協力者で終わらない予感しかしない。
静かで神秘的な白岩さんの芝居が、作品の底にある闇を照らしていた。
恵美のラスト、“醜悪さ”と“哀れさ”の同居
ネットで暴言を吐き続けていた恵美(小林きな子さん)が、
レイコの罠に落ちて逮捕されるまでの流れが鮮やかだった。
彼女の“嫉妬”と“孤独”が見えた瞬間、
単なる悪人ではなく“もう一人の被害者”に見えてしまう。
「若い女なんて、みんないなくなればいい!」という台詞の裏に、
社会から見捨てられた女性の叫びがあった。
このドラマ、悪役にも“人生”があるのが恐ろしい。
まとめ
第2話は、“若さを武器にした母の復讐”が本格始動した回だった。
笑えるのに残酷、テンポが速いのに余韻が長い。
齊藤京子さんの妖艶さと水野美紀さんの母性が、
見事に一人の人物の中で融合していた。
「罪」と「正義」、「若さ」と「老い」、
どちらも切り離せない現実として描かれている。
来週は峯岸みなみさんがターゲット。
元日向坂46×元AKB48の“宿命の共演”に、
すでにSNSがざわついている。
レイコの復讐は、まだ序章。——そして、ここからが本当の地獄。
(りりたん)
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