『ばけばけ』第22話、運命の握手に時代が動いた(感想)(ネタバレがあります)

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第22話は、ついに主人公・松野トキ(高石あかりさん)と外国人教師・レフカダ・ヘブン(トミー・バストウさん)が出会う回。
「2人が出会うまで5612日」と長いカウントダウンを経て迎えた“運命の日”は、静かでありながら激しく、心を震わせた。

松江に舞い降りた異国の風

1890年、明治の松江に、外国人英語教師ヘブンが上陸する。
県知事・江藤安宗(佐野史郎さん)と通訳の錦織友一(吉沢亮さん)らに出迎えられたヘブンが、日本語で挨拶すると、
群衆はどよめき、異国からの“風”が街を包んだ。
このわずかなシーンに、文明開化の息吹と、まだ残る伝統の緊張が交錯していた。

トキとヘブン、運命の出会い

群衆の中にいたトキ(高石あかりさん)は、友人サワ(円井わんさん)に促され、ヘブンの前へ。
差し出された手に戸惑いながらも、そっと握り返す。
「頑張ってごしなさい」というトキの言葉に、ヘブンは柔らかく微笑み、
2人の視線が静かに絡み合う。

その瞬間、トキの瞳に宿る微かな驚きと温もり。
“何かが始まる”という予感が、画面の空気ごと変えていく。
高石さんの繊細な表情が、恋の芽生えだけでなく、
異文化との出会いに揺れる日本女性の心をも映し出していた。

積み重ねた日々が生んだ感動

初回から少しずつ表示されてきた「出会うまでのカウントダウン」。
その積み重ねがあったからこそ、この一瞬がどれほど特別かが伝わる。
SNSでも「カウントダウンの演出が最高」「5612日が報われた」「トキちゃんのドキドキが伝わる」と大きな反響。
NHKらしい丁寧な演出が、朝ドラのロマンチックな節目を美しく彩った。

まとめ

第22話は、“出会い”という物語の原点をまっすぐに描いた回だった。
歴史の中での男女の邂逅が、個人の恋の始まりとしても、時代の転換点としても重なっていく。
高石あかりさんとトミー・バストウさんの繊細な演技が、文化や言葉を超えた“心の通い”を見事に表現していた。
朝ドラらしい温かさと叙情が詰まった名場面だった。
(ちーず姫)

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