ぼくたちん家 第4話 感想文(ネタバレがあります)― 兄の想い、父の影、そして片想いの果てに

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玄一の素直な告白と、索の「今は別のこと」が示す距離

第4話では、心優しきゲイのおじさん・波多野玄一(及川光博)が、長年想いを寄せてきた中学教師・作田索(手越祐也)に気持ちを告げる場面がとても印象的でした。「好きなんです!」という一言に込められた、切なさと覚悟。けれど索から返ってきた言葉は「そんなことより、今はほたるさんのことですよ」という、現実の壁でした。玄一の“想い”と、索が向ける別の関心。そのギャップが胸に刺さります。

良かったところ

幼馴染・妹・契約父という複雑な関係性の描写

アパートで暮らす中学3年生・楠ほたる(白鳥玉季)と“親子のふり”をする契約を交わした玄一。その背後には、ほたるの実父・仁(光石研)が3000万円を狙っているという事情も。恋愛だけでなく、家族・契約・金という複雑なドキュメントが絡まり合っていて、ただのラブコメという枠を超えていました。玄一の優しさだけでなく、責任と危機感が同時に漂っている点に深みを感じました。

緊迫のラストシーンと伏線の張り方

ほたる宛てに届いた差出人不明の手紙、スーツケースに入った3000万円、そしてさらわれてしまうほたるというクライマックス。次回を強く予感させる展開で、視聴者として「どうなるの?」という興奮が高まりました。物語がギアを上げて動き始めている手応えがありました。

気になった・もう少しあってほしかった部分

索と玄一の関係の深まりが駆け足に感じた

玄一の告白に至るまでの過程や、索がなぜ今“ほたる”を優先するのか、その背景がやや淡白に見えた印象があります。想いの重さを描くにはもう少し時間が欲しかったとも感じました。

仁の動機と危機感のバランス

仁が3000万円を狙い、ほたるを通じて動き出しているという設定は効果的ですが、なぜ今その金を動かす必要があったのかという動機付けや、彼が“危険人物”としてより鮮明になれば、もっと物語に張りが出たと思います。

感想まとめ

第4話は、恋・契約・家族・金といった多くのテーマが交錯し、「誰を信じるか」「誰を守るか」「何を優先するか」という問いを投げかける回でした。玄一の告白は勇気であり、ほたるの“契約父”としての立場は責任であり、索の優先は“目の前の守るべき人”。それぞれの立ち位置が重なりながら、同じ屋根の下でひずみを生んでいく様子が胸に残ります。

今後への期待と考察

次回注目したいのは、まず「ほたるは無事に救われるのか」「差出人不明の手紙の真意は何か」「玄一の恋はどうなるのか」です。加えて、索と玄一の関係がこの事件を通じてどう進展するのか、またほたると仁の間で揺れ動く“親子の契約”がどのような結末を迎えるのかも気になります。
第4話は、物語の動き出しを強く印象付ける回だったと思います。
(あいちゃん)

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