『スクープのたまご』第5話、信田日向子(奥山葵さん)の“記者としての痛み”がリアルすぎた(感想)(ネタバレがあります)

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第5話は、静かに胸を刺してくる回だった。
信田日向子(奥山葵さん)が取材先で言葉の刃を浴びるシーン、息をするのも苦しくなるほど現実的。
“人の不幸を記事にする”って言葉が、仕事を越えて人格を否定するように響いた。
それでも彼女は立ち止まらず、ノートを抱えて次の現場へ向かう。
その背中が、迷いと覚悟の間で揺れていて、なんか見てて泣けた。

「人の不幸に群がって」――美容師の言葉が重かった

日向子(奥山葵さん)が舞台俳優・末永孝介(岩戸秀年さん)の話を聞こうと美容室に潜入するくだり。
軽い会話から一転、「誰かがどう傷つくか考えたことあるの?」って返されるシーンが、本当に痛かった。
正論すぎて反論できないし、それでも“仕事”として聞き込みをしなきゃいけない彼女の立場が切ない。
一瞬で空気が冷える店内と、沈黙の中で立ち尽くす日向子の表情。
無言の時間が長いのに、ずっと心の中で何かを問いかけてくる。
「正しいこと」って何なんだろう、って思わされた。

居酒屋で見えた、“悪者じゃない”現実

その後の居酒屋での聞き込みで、末永の意外な一面が明らかになる流れ。
日向子(奥山葵さん)が書こうとしているのは「暴く記事」じゃなくて、「人を描く記事」なんだとわかる。
誰かを糾弾するより、その背景を見つめようとする姿勢がちゃんと伝わる。
週刊誌記者って、外から見たら冷たいけど、実際は心の体力が必要な仕事なんだと思う。
居酒屋の温かい照明の中で、彼女の目が少しだけ柔らかくなったのが印象的だった。

椿(佐藤友祐さん)と阿久津(大倉空人さん)の支えが地味に効いてた

日向子が悩む姿を見て、椿(佐藤友祐さん)や阿久津(大倉空人さん)が助言をくれる場面。
派手な演出はないけど、編集部の空気がリアルだった。
「インパクトのあるネタ」より、「意味のある記事」を求める彼女に共鳴する感じが、温かい。
同僚の言葉が彼女の心に火をつける瞬間がさりげなくて良かった。
誰かがちゃんと見てくれてるっていうだけで、人はまた立ち上がれるんだよね。

日向子(奥山葵さん)の“記者魂”が光った瞬間

美容師に罵倒されても、その場で泣き崩れず、ただションボリして去る日向子。
その控えめなリアクションが逆にリアルで、かっこよかった。
すぐ次の現場に向かう姿に、「これがプロなんだ」って思わされる。
感情を押し殺して動き続ける彼女の姿が、静かな闘志に見えた。
SNSで「正論で苦しい」「でも目を逸らせない」って声が多かったのも納得。
この作品、単なるお仕事ドラマじゃなくて“心の筋トレ”みたい。

「正義」と「興味本位」の狭間で揺れる

スキャンダルの裏にある人間模様を、ちゃんと描いてくれるのがこのドラマの魅力。
誰もが悪者じゃないっていう描き方がすごく好き。
記事を書くって、誰かの人生を切り取ること。
だからこそ、そこに“心”を持ち込む勇気が必要なんだと思う。
日向子(奥山葵さん)の視点を通して、「報道の正義」って簡単じゃないってわかる。
正義も興味も混ざった場所で、彼女がどう成長していくのか楽しみ。

まとめ

第5話は、派手さよりも“静かな衝撃”が残る回だった。
日向子(奥山葵さん)の仕事への誠実さと、他人の言葉に揺れる弱さ。
その両方が人間らしくて、美しかった。
取材の現場は、冷たい場所じゃなくて、熱を持った世界。
「誰かを取材することは、自分と向き合うこと」っていうテーマがしっかり伝わった。
見終わったあと、心の中でずっと考えてしまう。
正義って、きっと簡単に言葉にできない。
(りりたん)

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