ちょっとだけエスパー 第4話 感想文(ネタバレがあります) ― “能力”か“錯覚”か? 徐々に明かされる異変の予兆

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“Eカプセル”がもたらすちょっとした秩序の崩壊

第4話では、文太(大泉洋)が仲間と飲んでいた“Eカプセル”を、四季(宮﨑あおい)が風邪薬と間違えて服用してしまうという出来事から物語が動き出しました。
この小さな“誤飲”が、ただのコメディ的ハプニングではなく、“得体の知れない未確認因子”が動き出していると示す重要なサインになっていたのが興味深かったです。
四季が「誰かに見られている気がする」と呟く一方で、文太は「どうして飲んだんだ?」という疑問を抱えながらも守ろうとする――こうした“守りたい”気持ちと“予測できない力”の交錯が、本作らしい“ちょっとだけ変な日常”の空気を強めていました。

良かったこと

恋と嫉妬が織りなす軽やかな人間ドラマ

たこ焼き研究会に所属する大学生・市松(北村匠海)が登場し、四季とのたこ焼き的なやりとりで盛り上がる中、文太にほのかな嫉妬心が芽生えるという展開がとても楽しかったです。
“偽りの夫婦”ながらも互いを意識し始める文太と四季の関係性に、ふとした日常の甘さが入り込んで、エスパー要素とは別の「人としての揺らぎ」が巧みに描かれていました。
また、桜介(ディーン・フジオカ)側でも異変が起きており、ヒーローたちの“安心できない裏側”が少しずつ露わになってきたのが良かったです。

サスペンス要素の導入が効果的

「ノナマーレ社長・兆(岡田将生)が未確認因子の存在を感じ始める」という場面や、四季が“誰かに見られている”という不安を口にするあたりから、ただのラブコメ+超能力モノではない“何か大きなもの”が動いている印象を受けました。
この“徐々に広がる不穏さ”が、視聴者を引き込むには十分なスパイスになっており、次回への期待感が確実に膨らみました。

気になった・もう少し欲しかった部分

能力の本質と変化の兆しがやや軽め

四季が誤ってEカプセルを飲んでしまうという展開は面白く、能力発現の可能性を匂わせる良いきっかけにはなっていました。ただ、それが“即能力発現”とまではいかず、「見られている気がする」という感覚に留まっているため、能力の変化や四季自身の内面の揺れがもう少し深く描かれていれば、より感情移入できたかなと思います。
例えば「能力が出てしまったかもしれない」という確証や「能力をいまどう捉えるか」の苦悩が少し弱かった印象です。

大学生・市松の動機と背景がもう少し欲しかった

市松が「たこ焼き研究会」所属という紹介から入りましたが、実は“超能力研究会”で文太たちの能力に気づいていたという展開が明らかにされていました。
この“能力を知る者”というポジションが非常に面白いのに、その背景や動機がもう少し丁寧に語られていれば、物語の厚みがさらに増したと思います。

感想まとめ

第4話は、日常の中にじわじわと入り込んでくる“異変”と、それに反応する人間たちの揺れが丁寧に描かれた回でした。
四季が巻き込まれ、文太が守ろうとし、そしてもうひとつの“能力を知る側”が動き始める――この三者の視線が交錯することで、物語が一気に“軽いヒーローもの”を超えたものになったように感じます。
“愛してはいけないとしても”というコピーの重みが、恋愛色だけでなく、能力の秘密とその代償にも向かっているのが非常に魅力的です。

今後への期待と考察

今後注目したいのは、四季の“能力が出るかどうか”という点だけでなく、能力を知る市松や、兆が感知し始めた未確認因子の正体です。
また、文太の能力が「人の心を読む」タイプであるなら、四季の“見られている気がする”という感覚は、視線を感じる能力の芽生えかもしれません。
このまま能力バトルや事件展開に走るのではなく、“能力を選ぶ/能力に振り回される”というテーマが深掘りされると、よりこのドラマの世界観が強まると思います。
次回も、軽やかな笑いと徐々に迫る影のバランスを楽しみにしています。
(あいちゃん)

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