「一緒にマンションに入る姿」が引いた波紋
第6話では、愛衣(鈴木愛理)と旬(八木勇征)が一緒にマンションに入る姿を撮られてネット炎上というトラブルに巻き込まれます。これはただのスキャンダルではなく、二人の“上下”を越えた関係が公になった瞬間。社内秘書×社長という関係が一気に私的ゾーンに踏み込まれ、しかも“推しと上司”という特殊な立ち位置が揺らぎ始める瞬間でした。
その後、二階堂(濱津隆之)と薄井(すがちゃん最高No.1)が駆けつけて作戦会議を行うという展開。炎上リスクをどう収めるかだけでなく、自分たちの関係をどう守るかという二人の“チーム作り”が始まっていたのが印象的でした。
良かった要素
異常と普通が交錯する恋の始まり
炎上という“非常事態”をきっかけに、愛衣と旬の距離が急速に縮まっていく描写は、王道ながらも効果的でした。同じマンション、スキャンダル、そしてそれを共有する仲間(作戦会議)があることで、二人の“秘密の連帯感”が生まれていく。
さらに、その後に訪れたパーティーで二人がドレスアップして出席する場面も素敵でした。非日常の中で魅せる旬のタキシード姿と愛衣の変化。こちらも「仕事で見せる顔」ではなく「プライベートで二人だけの顔」が垣間見え、恋愛ドラマ的にはかなり胸キュンな演出に仕上がっていました。
社内・社外・炎上という三重構造のスリル
ただ“恋が進む”というだけでなく、社内秘書・社長という職場の関係、さらにマンション→ネット炎上→パーティーという舞台の移り変わりがテンポよく描かれていました。視聴者としても「いつ暴露されるか/どう守るか」の緊張を感じながら見ていました。恋愛ものなのに“リスク管理”が絡むのが斬新です。
気になった・もう少し期待したいところ
炎上後の心理描写がややライトに感じた
マンション入りの激写→炎上という重大な出来事にもかかわらず、愛衣と旬それぞれの内面(焦り、恐怖、後悔)がもう少し深く描かれていれば、感情の揺れがより伝わったかもしれません。特に、愛衣が「仕事にも影響するかも」という不安や、旬が「上司として/推しとして」の葛藤をもう少し掘ってほしかったと思います。
パーティー以降の展開が少し予想できたので意外性が欲しかった
ドレスアップしての出席、帰り道に「思いがけない言葉」を告げられるという流れはロマンチックで魅力的ですが、逆に言えば“王道”すぎる部分もありました。もう一捻り、例えば予期せぬ第三者の介入や、社内の別の摩擦が絡むと、よりドラマティックになったのではないかと感じました。
感想まとめ
第6話は、恋が“公になる瞬間”と“秘められる瞬間”の境界を描いた回でした。炎上というリアルなリスクが、恋愛ドラマの甘さを一気に現実に引き戻してくれる。その中で、愛衣と旬が互いに意識し始め、「推し」と「上司」という立場を超えた関係に足を踏み入れた様子が、非常に胸に残りました。
このドラマは“憧れ+現実”のバランスをうまくとっていて、第6話ではそのバランスが“恋の始まり”というモーションに向けて動き出しました。視聴者としても「この二人はここからどこに向かうのか?」というワクワクが高まりました。
今後への期待と考察
次回以降注目したいのは、炎上をどう収束させ、二人が社内/社外でどう立場を築いていくか。そして、思いがけない言葉を告げた旬が本気なのか、それとも“仕事”“推し”の延長なのか。
また、パーティーという華やかな舞台の後には“帰り道”というふだんの場面が残されており、二人の“普通の日常”がどう動くかも見どころです。
このドラマがどう「夢を現実に変えるか」を描いているなら、第6話はその転換点。今後の展開に大きな期待を抱きつつ、その甘さとスリルがどこまで加速するか楽しみにしています。
(あいちゃん)
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