25時、赤坂で Season2 第7話 感想文(ネタバレがあります)― スランプに直面した俳優と、その横で揺れる恋と過去の軌跡

本ページはプロモーションが含まれています

焦りと恐怖の舞台の裏で、二人の距離が試される

第7話では、舞台稽古中にスランプに陥った白崎(新原泰佑)が、共演者・黒木(夏生大湖)に主役を奪われるのではという恐怖に苛まれます。演出家・青山(中村まこと)から調子の悪さを指摘され、ついに稽古から外されてしまうという状況に。
そんな中、恋人である羽山(駒木根葵汰)に白崎が“あるリクエスト”を出すことで、二人の関係と白崎自身の内面に変化の兆しが見えてきました。一方、羽山の元には長らく疎遠だった母・はるか(雛形あきこ)からの連絡が入り、彼にも“過去”が迫ります。
俳優としての“前に進むべき舞台”と、恋人としての“支え合うべき時間”が交錯し、視聴者として「仕事も恋もひとつではない」と痛感させられました。

良かったこと

俳優としての危機がリアルに描かれている

白崎がスランプに陥る描写が非常に丁寧でした。主役を奪われる恐怖、演出家からの叱責、その後の稽古外し――これら一連の出来事が彼の焦りを鮮明に示しており、「役者である自分」というアイデンティティが揺らぐ瞬間を見せてくれました。
また、その状況を打破しようと羽山に助力を求める白崎の姿から、「一人で立ち向かう」だけではない、恋人だからこその支え合いというテーマも浮かび上がりました。

恋人として、家族としての“過去”が二人に影を落とす

羽山の母・はるかからの突然の連絡も、物語に重みを増しました。彼が長い間疎遠にしてきた母との関係は、羽山という人物を理解するための鍵であり、白崎との関係においても影を落としています。
仕事、恋、家族――どれも別物ではなく、互いに影響し合うものだということが、この回には感じられました。

気になった・もう少し欲しかった部分

白崎の“リクエスト”の心理描写にもう少し深みを…

白崎が羽山に出した“リクエスト”という出来事が、ストーリーの転換点になっているのは間違いありません。ただ、そのリクエストに至る心の動き、恐怖からどのように覚悟を固めたかという過程が、もう少し詳細であったなら、白崎の成長や覚悟の重さがさらに響いたように思います。

羽山の母との“過去”のエピソードをもう少し拾ってほしかった

羽山と母・はるかの疎遠だった関係が提示されたのは良かったのですが、その疎遠が生まれた背景や、羽山自身が抱えてきたものがもう少し語られていたら、羽山の現在の行動や白崎との関係がより深く理解できたと思います。

感想まとめ

第7話は、ドラマの中核である“俳優としての道”と“恋人としての関係”が同時に揺れ動いた回でした。白崎がスランプの中で自分を取り戻そうとする姿、その裏で羽山が家族との過去と対峙しようとする姿。それぞれが別のステージに立ちながら、互いを支え合おうとする関係の在り方が印象深かったです。
「仕事の輝き」と「恋のリアル」、そして「家族との距離」が混ざり合い、登場人物一人ひとりが自分の立ち位置を問い直しているようでした。「俳優×俳優」という設定を通して、「誰かの前で本当の自分を出す」「誰かと本当の自分を共有する」というテーマが響きます。

今後への期待と考察

次回以降で注目したいのは、白崎が再び主役を掴むために何をするか、そして羽山が母との関係をどう再構築するかです。さらに、二人の恋人関係が“共闘”から“互いに成長するパートナー”へと進むのかどうかも見どころです。
このドラマは、恋愛だけでなく“俳優とは何か”“ステージとは何か”を描きながら、登場人物たちの内面と向き合わせてくれます。第7話は、その中でも特に「壁を超えるために誰かを頼る」という瞬間を描いた重要な回だったと思います。
(あいちゃん)

「25時、赤坂で Season2」の関連グッズを楽天ブックスで探す
「25時、赤坂で Season2」の関連グッズをAmazonで探す