久部(菅田将暉さん)とトロ(生田斗真さん)が向かい合うだけで、胸の内側がきゅっとなるくらい空気が張りつめてた。
リカ(二階堂ふみさん)のことを巡る緊張に、感情がひっくり返る瞬間が何度も押し寄せてきて、息の置き場を探すような回。
後半になるほど視線が離せなくて、気づいたら手のひらが汗ばんでた。
芝居ってこんなに“本気の圧”になるんだって、思わず画面の前で固まるほどだった。
リカ(二階堂ふみさん)を追い詰めるトロ(生田斗真さん)と、久部(菅田将暉さん)の焦り
リカ(二階堂ふみさん)を利用して金を作ろうとするトロ(生田斗真さん)の動きは、優しさを装う瞬間が逆に怖くて、見ていて胸がざわついた。
久部(菅田将暉さん)がそのことを知って向き合う時の表情が、普段のふわっとした空気から一気に鋭くなる感じで、緊張が一段深くなる。
ナイフを突きつけられる場面は、静かなのに圧が重くて、距離1mの映像なのに距離0みたいな恐怖が滲む。
リカのために踏み込んだ久部の勇気と、それでも圧倒されそうな空気のバランスが絶妙で、心が揺れてしょうがなかった。
論平(坂東彌十郎さん)の七福神像と“守るための覚悟”
論平(坂東彌十郎さん)がリカのために七福神像を手放す覚悟を決めるシーンは、派手な動きがないのに胸の奥がじんわり熱くなる。
大事にしてきた家宝を差し出すまでの沈黙が、言葉以上に深い感情を語っていて、見ているこちらまで心がしんとした。
そしてその裏で、樹里(浜辺美波さん)が久部に事実を伝える流れも丁寧で、静かに物語の重心が移動していく感じがすごく美しかった。
久部(菅田将暉さん)が再び向き合うと決めるまでの時間は短いのに、迷いの揺れがちゃんと表情に滲んでいて、余白のある演技に見入ってしまった。
喫茶テンペストでの対峙:“芝居”が命を左右する瞬間
店に姿を見せた久部を見て、トロ(生田斗真さん)がナイフを構える瞬間、空気がカチッと固まる音がしそうなくらいの張りつめ方。
そこへ久部が六郎(戸塚純貴さん)から盗んだピストルを向ける……と思ったら、それがオモチャだとわかる落差。
普通なら絶望の空気が濃くなるのに、久部は芝居を続けて“本物”に見せるという選択肢を握りしめる。
涙を浮かべながら震える手でトロに迫る姿は、怖さと必死さが入り混じっていて、見ている側にも感情が飛んでくるほどの熱量だった。
「死ねー!!」の絶叫は迫真すぎて、心の奥のほうが一瞬ざわっと揺れるほど。
トロが観念してナイフを置く瞬間、その場の空気がふっと崩れ落ちるように緩んで、映像越しに呼吸を取り戻せた気がした。
「自分を信じる心」――久部(菅田将暉さん)の言葉が刺さる理由
トロにナイフを置かせた後、「芝居に大事なのは、自分を信じる心だ」と言い放つ久部(菅田将暉さん)。
この一言が、ただのセリフじゃなくて、さっきまでの緊迫と恐怖を含んだ“生きた言葉”になってた。
芝居の話なのに、人生とか信念とか、もっと深いところまで届く感じで、胸の真ん中にずっしり残る。
嘘を本物にできる力ってなんなのか、視線の奥が語るものが多すぎて、少し言葉をなくすような余韻があった。
その場面だけで第8話の温度が決まったといえるほど、重くて熱い瞬間だった。
まさかのラスト:トロ(生田斗真さん)、新人俳優オーディションへ
緊張感が続いた直後、ラストで急に“別の方向に心を持っていかれる”展開が来るのが、このドラマらしいところ。
トロが「訳あって芝居に目覚めました」と言ってオーディションに現れるシーンは、意外性が強すぎて思わず固まった。
さっきまでの殺気を帯びた目つきが、ちょっと夢を見てるみたいな表情に変わっていて、そのギャップが面白くて温かい。
SNSで「オチまで最高」「過去一グッときた」って声が溢れるのも納得で、重さと軽さの切り替えが見事すぎる締め方だった。
感情を振り回されるのに嫌じゃない、むしろ心地いい余韻が残る終わり方。
まとめ
第8話は、芝居というテーマをそのまま武器にして、感情を深く揺さぶってくる回だった。
久部(菅田将暉さん)とトロ(生田斗真さん)の激しいぶつかり合い、論平(坂東彌十郎さん)の静かな覚悟、リカ(二階堂ふみさん)の脆さと強さ。
全部が一本の太い線で繋がって、気づいたら胸がぎゅっと締め付けられていた。
ラストの軽やかな転換も含めて、このドラマが“芝居そのものの魅力”を本気で描いているのが伝わってくる仕上がり。
次の話に向かう気持ちが落ち着かないまま、余韻だけが長く続く感じだった。
(こころん)
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