第9話、胸の奥がじわって痛くなる回だった。
渉(北村有起哉さん)があん(仲間由紀恵さん)の言葉を思い出すタイミング、あれはずるい。
ゆず(近藤華さん)の成人の日、家族の笑顔が優しいのに、離婚が同じ日に重なる残酷さ。
ふたりが最後の夜を過ごした家に残る温度、そのまま触れたら泣くって分かるほど繊細だった。
静かで優しいシーンほど刺さるってこういうことなんだなと思った。
離婚を決めたはずなのに、家族が一番あったかくなる矛盾
小倉家の4人が集まるシーン、空気がやさしくて逆に苦しい。
「今のこの家族が好き」と思えてしまうから、分かれる決断が重くなる。
阿川佐和子さん演じるさとこが言った「今は良くてもこの先後悔すると思う」にあん(仲間由紀恵さん)は頷きながら、本音は飲み込むみたいな声色。
離婚の予定があるのに誕生日を祝って笑ってるの、奇跡みたいで儚い。
大切にしてきた時間が終わる日が、成長を祝う日でもあるなんて、優しさと残酷が同じテーブルに並んでいた。
ゆず(近藤華さん)の涙がリアルで言葉より響いた
あんが家を出る朝、ゆずは寝たふり。
でもドアが閉まって静かになった瞬間、ソファから起きて涙落とすのが苦しいくらい現実。
渉(北村有起哉さん)も同じように眠ったふりしてて、あの沈黙は「引き止めたいけど言えなかった」の形そのもの。
本当は誰も離れたくなかったんだろうなと思うと喉が詰まる。
優しい人ほど言えないことが多くて、家族って難しい。
そして回想――結婚直後の言葉が残酷すぎた
あんが指輪を見つめる場面と、渉が空のベッドを見る瞬間、時間がゆっくり裂けたみたいだった。
そのまま回想へ。若いふたりが笑ってて、あんが「ずっと好き」「離婚を切り出す時がきても嘘だから信じないで」と言っていたなんて。
未来に向けて置いていった言葉が、離れる直前に蘇るの、本当に苦しい。
渉がパジャマのまま走り出すカット、間に合ってほしいのに遅い気がして息詰まった。
「今?! それ思い出すの今?!」って視聴者の気持ちまんま過ぎて涙止まらなかった。
SNSも阿鼻叫喚、「つらすぎ」「間に合って」
「ここでそれ思い出すの!?」「今なの!?」「泣いた」の声でTLが染まってたらしい。
「止めてほしかった」「あれは強がりだったんじゃ?」なんて感想も多くて、みんな同じところで胸掴まれてたんだと思う。
幸せの形は変わるのか、それとも繋ぎ直せるのか。
ふたりの距離がいちばん近かった記憶が、離れる直前に戻ってくるの切なすぎる。
まとめ
第9話は優しさと後悔が隣に座ってくる回だった。
渉(北村有起哉さん)とあん(仲間由紀恵さん)は別れようとしてるのに、いちばん強い想いが戻ってきてしまう。
未来に向けた約束が今の痛みになって、走り出した渉の背中が祈りみたいに見えた。
幸せになるための離婚なのに、まだ好きが残ってるなんて苦しい。
来週どうなるのかなんて考えたくないのに、続きが怖いほど気になる。
(こころん)

