第9話、空気の温度が一気に下がる瞬間を見せつけられた気分。
全品半額で店が賑わうシナントロープはいつもより明るいのに、その裏では折田(染谷将太さん)が静かに地獄の扉を開ける準備をしてた。
睦美(森田想さん)に向けられたたった一言が、画面越しでも凍傷レベルの冷たさで鳥肌。
青春群像と言いながら、平和と闇が同時に混ざる息の詰まる回だった。
店が盛り上がる裏で、物語はもっと黒い方へじわっと傾く
シナントロープ全品半額のイベントで店はぎゅうぎゅう。
都成剣之介(水上恒司さん)が客の特徴をぱぱっと覚えるの、何気に才能あってびっくり。
水町ことみ(山田杏奈さん)が鳥に例えて、田丸哲也(望月歩さん)が絵にして渡す流れも可愛くて、チームの呼吸が綺麗に揃ってた。
裏方も接客もフル稼働、バンズすら売り切れて閉店なんて珍しい日。
なのにあの賑やかさ、どこか落ち着かない。
笑顔の奥がざらついている気がして、視界の端が暗い。
龍二と久太郎の会話が希望に聞こえたのに、その先が冷たい
龍二(遠藤雄弥さん)と久太郎(アフロさん)が任務前に語った「終わったら解放」の言葉。
口止め料とリストからの削除、それは出口のようで罠みたい。
「沖縄帰れるな」という未来に少し光が差した瞬間、龍二の「先に帰っててくれ」が引っかかった。
帰れるのか、本当に。
あのやり取りは希望のふりした遺言みたいで不安がじわじわ喉に残る。
折田(染谷将太さん)の質問は優しさじゃなく選別だった
「どっちがいい?龍二と久太郎」
ただの相談みたいなトーンで凍らせる質問。
睦美(森田想さん)が理由を聞いた時、折田はサラリと「どっちか殺そうと思って」なんて言ってのけた。
呼吸止まった。音も色も冷たい。
「二人でいると裏切る」
「だから適切なタイミングで殺す」
涼しい顔で言い切るその姿、恐怖よりも無が怖い。
愛でも憎しみでもなく計算。
感情のない殺意が一番人間じゃなく感じる。
SNSの悲鳴が現場の空気そのままだった
「折田こえ〜」「やめてくれ」
コメントが叫びになってタイムラインを走ってた。
視聴者がみんな龍二と久太郎を守りにいきたい気持ち、めちゃわかる。
誰も死んでないのに喪失感だけが胃に刺さる回。
次の瞬間何が削られるのかと思うと、心が椅子から立てない。
まとめ
第9話は事件も伏線も感情も全部薄い氷の上で動いてた。
都成(水上恒司さん)たちの優しいチーム感と、折田(染谷将太さん)の無機質な選択が並んで映るほど怖い。
睦美(森田想さん)がどんな答えを選ぶのか、その後の未来すら想像したくないのに気になってしまう。
明るさも軽さもあるはずの世界なのに、闇のほうがゆっくり存在感を増している。
このドラマ、心臓に悪いのに目を離せない。
(あやぴょん)

