『じゃあ、あんたが作ってみろよ』最終話、横に立つって言葉が胸に残りすぎる(感想)(ネタバレがあります)

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最終話、静かなのに感情の波がずっと途切れなかった。
鮎美(夏帆さん)が勝男(竹内涼真さん)と向き合う時間が、とにかく丁寧で苦しくて優しい。
大きな事件は起きないのに、言葉ひとつひとつが刺さって抜けない感じ。
見終わったあと、自分のこれまでの選択まで振り返らされる余韻が残った。

「正直に言う」鮎美(夏帆さん)の変化

元カレの勝男とやり直すことを選んだ鮎美だけど、以前と同じじゃないのがすぐ分かる。
自分のために買ってきてくれた甘いお菓子に、「実はそんなに好きじゃない」と伝える場面。
これ、すごく小さいことに見えて、実は大きな一歩。
相手に合わせて黙るんじゃなくて、自分の感覚をちゃんと外に出してる。
鮎美が少しずつ、自分の輪郭を取り戻してる感じが伝わってきた。

夢をめぐってぶつかる二人の空気

自分の店を持ちたい鮎美と、その話を聞く勝男。
応援してるはずなのに、どこか噛み合わない空気が流れるのがリアル。
勝男(竹内涼真さん)が悪者になるわけじゃないのが、余計につらい。
価値観のズレって、こういう静かな違和感から始まるんだなって思わされる。
最終話なのに、ちゃんと不安を描くところがこのドラマらしい。

過去の自分を言葉にする鮎美の反省

改めて向き合った場面で、鮎美が語る過去の自分。
怒る彼女は嫌われると思い、正直な意見を言えなかったこと。
「選んでもらうために頑張ってた」という言葉が、重い。
我慢する関係を作っていたのは自分でもあった、と認めるのが苦しくて誠実。
この自己分析ができるところまで来た鮎美が、本当に強くなったと思った。

「後ろじゃなくて横に立ちたい」の破壊力

一人で立つ怖さを吐き出しながらの、あの宣言。
「誰かの後ろじゃなくて横に立てる自分でいたい」。
支えてもらうのを否定してるわけじゃないのが、余計に刺さる。
依存じゃなく対等でいたい、という覚悟の言葉。
このセリフが最終話に来た意味、重すぎるくらいちゃんと分かる。

SNSで共感が広がった理由

「名言すぎる」「全人類に刺さる」って声が出るのも納得。
恋愛の話なのに、人生全般に当てはまる言葉だから。
鮎美(夏帆さん)がここまでたどり着いた過程を見てきたからこそ、説得力がある。
尽くす側に回りがちな人ほど、心に残るラストだったと思う。

まとめ

最終話は、誰かと一緒にいるために、まず自分で立つ話だった。
鮎美(夏帆さん)の言葉は、勝男(竹内涼真さん)に向けたものでもあり、自分自身への宣言。
ハッピーエンドとも違うけど、前を向く終わり方。
静かで強くて、長く残るラストだった。
このドラマ、最後まで誠実だったと思う。
(みかんてぃ)