『良いこと悪いこと』最終話、重すぎる真実とそれでも残った光(感想)(ネタバレがあります)

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最終話、見てる間ずっと胸の奥がざわざわして落ち着かなかった。
高木将(間宮祥太朗さん)が“生き残ったいじめのリーダー格”として世に出る展開、あまりにも容赦ない。
でも逃げずに向き合う姿勢が、最後まで画面に残り続けてた。
軽い気持ちでは受け取れないけど、ちゃんと考えさせられる終わり方だった。

「週刊アポロ」の記事が突きつけた現実

同級生の連続殺人事件で、ただ1人生き残った存在として名前が出る高木。
記事の言葉ひとつひとつが鋭くて、読まされる側も読む側も傷つく内容だった。
東雲晴香(深川麻衣さん)が自分で書いたと告白する場面、静かなのに重たい。
東雲自身も、いじめで不登校になった過去を抱えていると分かった瞬間、単純な加害・被害の構図じゃなくなる。
正義のための記事が、誰かをさらに追い詰める怖さが滲んでた。

イマクニの正体と復讐の全貌

スナック「イマクニ」のロゴと校章がつながったとき、全部が一本の線になった感じ。
今國一成(戸塚純貴さん)がタクト学園出身で、瀬戸紫苑の同級生だったと明かす場面は鳥肌。
宇都見や東雲と共謀していた事実が判明して、復讐という言葉の重さが一気に現実になる。
「お前らの夢をかなえる方法を考えた」という台詞、歪んでるのに切実で苦しい。
戸塚純貴さんの明るさから一転する表情の切り替えが、異様に刺さった。

高木将(間宮祥太朗さん)のざんげと覚悟

園子(新木優子さん)の独占インタビューで語られた高木の言葉は、飾りがなかった。
許してほしいじゃなくて、「変わろうとし続けます」と言ったのが印象的。
過去は消えないけど、向き合い続けるしかないという覚悟が伝わる。
キングと呼ばれた存在に、最後まで感情移入できなかったという声が出るのも納得。
それだけ高木の罪が重く、現実的に描かれていた。

楽しそうなイマクニの4人が示した皮肉

イマクニで集まる4人の姿は、一見すると穏やかで楽しそう。
でもその裏にある過去と動機を知っていると、涙が出るタイプの場面。
失われたものは戻らないし、笑顔がすべてを肯定するわけでもない。
それでも、人が集まれる場所があること自体が救いにも見えて、感情が追いつかない。

「いじめ」をどう受け取るかを突きつけたラスト

SNSで語られていた「いじめは殺人と同じ」という言葉が、このドラマの核。
被害者の名前だけが残り、加害者は曖昧になる構造への怒りも、今國の台詞に重なる。
さらに、正義の行動が次のいじめを生む可能性まで描いたのが、この作品の怖さ。
ラストは答えを出さず、視聴者に考える役目を渡してきた。
助ける側にも、沈黙しない選択があると静かに伝えてた気がする。

まとめ

最終話は、スッキリ終わるタイプのドラマじゃなかった。
でもだからこそ、「良いこと」と「悪いこと」の境界を考え続ける余地が残った。
高木将(間宮祥太朗さん)、猿橋園子(新木優子さん)、今國一成(戸塚純貴さん)、東雲晴香(深川麻衣さん)。
それぞれの立場と正義がぶつかって、簡単に割り切れない物語になった。
見終わったあとも、頭の中で会話が続くタイプの最終話だった。
(りりたん)