『ばけばけ』第61回、怪談の夜が甘くて切ない分岐点すぎる(感想)(ネタバレがあります)

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第61回、空気がやさしいのに胸の奥がずっと落ち着かない回だった。
トキ(高石あかりさん)とヘブン(トミー・バストウさん)が夜な夜な怪談を語り合う時間、静かであたたかい。
でもその裏で、トキの過去と未来が同時に動き出して、感情が追いつかなくなる。
癒やしと不安が同じ画面に並ぶ感じが、この回いちばんの特徴だった。

怪談がつないだトキ(高石あかりさん)とヘブン(トミー・バストウさん)

毎晩のように怪談を語るトキの声が、すっかりヘブンの日常になってる。
聞き返しては滞在記に書き起こす姿から、本気で魅了されてるのが分かる。
怪談を共有するだけなのに、距離が近づいていくのが自然すぎる。
その一方で、記事を書き終えたら帰国してしまうかもしれない現実がちらつく。
楽しい時間ほど、終わりを意識してしまうトキの表情が切ない。

元夫・銀二郎(寛一郎さん)からの手紙が揺らした心

仕事を終えて帰ったトキを待っていたのが、銀二郎からの突然の手紙。
「松江に帰る。会いたい」という短い文が、過去を一気に引き戻す。
松野家が盛り上がるのとは対照的に、トキだけが言葉を選べずにいる。
忘れたふりをしていた感情が、まだそこにあるのが伝わってくる場面。
4年という時間の重さが、静かにのしかかってきた。

怪談の舞台で見えた2人の距離

「小豆とき橋」の舞台で、童心に返って歌うトキとヘブン。
その空気がふっと和らいだ直後、ヘブンが驚いてトキに抱きつく流れが自然。
恋愛の言葉がなくても、距離が縮む瞬間って分かるんだなと思わされた。
でもその後の空気は、どこか噛み合わない。
安心と違和感が同時にあるのが、逆にリアルだった。

言えない本音と「ホリュウ」の一言

4月初めに休みを取りたいと切り出すトキ。
理由をぼかして「知り合いが来るから」と言うのが精いっぱい。
それを聞いたヘブンの「ホリュウ」という返しが、いつもより重く響く。
疑っているというより、踏み込めない距離を感じているみたいだった。
言葉にしない選択が、関係を少しだけ遠ざけた瞬間。

イライザ(シャーロット・ケイト・フォックスさん)登場で空気一変

ヘブンの元に届いた、同僚記者・イライザからの手紙。
大切そうに飾られている写真の女性だと分かった瞬間、物語が動き出す。
懐かしさと過去の関係性が、一気に現在へ入り込んでくる。
恋愛編が本格的に始まる合図として、これ以上ないタイミングだった。

スーツ姿の銀二郎が落とした余韻

ラストで松江に降り立つ銀二郎の姿が映った瞬間、空気が変わる。
スーツ姿で成功した雰囲気をまとっていて、過去の人とは思えない。
迎えに来た感じが強くて、トキの選択が問われそうな予感。
SNSがざわつくのも納得の登場シーンだった。

まとめ

第61回は、怪談のやさしさと現実の揺れが交差する回だった。
トキ(高石あかりさん)とヘブン(トミー・バストウさん)の距離は確かに縮んでいる。
でもそこに、銀二郎(寛一郎さん)とイライザ(シャーロット・ケイト・フォックスさん)が加わって、空気が一変。
誰を選ぶかじゃなく、トキがどう生きたいかが問われ始めている感じ。
静かなのに、次回が気になりすぎる回だった。
(ゆめのん)