最終第10話、見終わってすぐ立ち上がれない感じだった。
事件が解決する話なのに、スッキリよりも重たい余韻が残る。
高木将(間宮祥太朗さん)と猿橋園子(新木優子さん)がここまで背負ってきたものが、一気に押し寄せてくる。
「終わった」のに、気持ちだけずっと続いてるタイプの最終話だった。
事件は終わったはずなのに、現実はもっと残酷
宇都見が逮捕されて、一連の事件は一区切りついたように見えた。
でも、東雲(深川麻衣さん)の記事が出た瞬間、矛先は高木に向かう。
家に落書きされて、娘の花音(宮崎莉里沙ちゃん)が学校で嫌がらせを受ける流れがつらすぎる。
過去のいじめと向き合うって、本人だけの問題じゃ終わらないんだって突きつけられる。
「裁き」はこんな形でも続くんだと思わされる展開だった。
東雲(深川麻衣さん)が抱えていた過去
東雲が、瀬戸紫苑(大後寿々花さん)と同じタクト学園出身だと明かす場面は静かだけど重い。
瀬戸の死をきっかけに、記者として「いじめをなくしたい」と訴える姿は真っ直ぐ。
ただ、その正しさが誰かをさらに追い詰めてしまうのが、この物語の苦しいところ。
善意と正義が、必ずしも救いにならない現実が描かれていた。
スナック「イマクニ」でひっくり返る真相
タクト学園のマークと、スナック「イマクニ」のコースターがつながった瞬間、空気が変わる。
今國(戸塚純貴さん)が語り始めた過去は、想像以上に生々しい。
瀬戸と同級生で、高木を恨み、偶然を装って近づいていた事実。
卒業アルバムの黒塗りも、宇都見や東雲と一緒にやったと明かされる。
ここで初めて、連続殺人が「個人の狂気」じゃなく「集団の歪み」だったと分かる。
今國(戸塚純貴さん)の叫びが突き刺さる
「なんでいじめた?」
「死んでほしいからいじめるんだろ?」
今國の言葉は、感情的なのに理屈が通っていて逃げ場がない。
「いじめは人殺しと同じ」という台詞、強すぎて息が詰まる。
SNSで共感の声が多かったのも分かるくらい、真正面から刺さる言葉だった。
銃を渡されても、引き金を引けなかった高木将
ヒーローになれと銃を渡される高木。
復讐を完成させれば、世間の記憶に残る事件になる。
それでも高木(間宮祥太朗さん)は撃てなかった。
泣きながら謝り続ける姿が、どんな言い訳よりも重い。
過去は消えないけど、同じ過ちを重ねない選択をした瞬間だった。
告白インタビューという、もうひとつの対峙
園子(新木優子さん)の独占インタビューで、高木ははっきり言う。
「俺は、いじめをしていました」
逃げずに言葉にすることでしか、前に進めないと選んだ結末。
許されるためじゃなく、事実として残すための告白に見えた。
このドラマが、安易な救いを用意しなかった理由がここにある。
まとめ
最終話は、犯人探しよりも「その後」を描いた物語だった。
誰かを裁いて終わりじゃなく、傷が連鎖していく現実まで映している。
高木将(間宮祥太朗さん)と今國の対峙は、簡単に答えが出ないからこそ忘れられない。
重たいけど、考えることを放棄させないドラマだった。
見終わったあと、しばらく言葉が出なくなるタイプの最終回。
(みかんてぃ)

