『スクープのたまご』最終話、仕事ドラマの顔して心を殴ってくるやつ(感想)(ネタバレがあります)

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最終話、派手な展開じゃないのにずっと胸が忙しかった。
信田日向子(奥山葵さん)が最初に編集部へ来た日のことを思い出して、勝手に感慨深くなる。
週刊誌って怖い存在だと思ってたのに、気づいたら中の人たちの顔ばっかり浮かんでた。
終わった瞬間、「あ、ちゃんと大人になる話だったんだ」って遅れて理解した感じ。

久保塚(相馬理さん)の登場で空気が一変

指名手配犯の久保塚が、千石社に自分から現れる展開がまず強い。
北浜(赤ペン瀧川さん)たちに迎えられて座る姿が、犯人というより語り部。
まどかのことだけは記事にしないでほしい、ってお願いするところで一気に人間味が出る。
逃げてきた人じゃなくて、真実を話しに来た人に見えてくるのが不思議だった。
相馬理さんの独白シーン、目が離れないって言われるのも納得。

「無実かもしれない」が重くのしかかる瞬間

小宮山(土屋いくみさん)の件で、久保塚が無実を訴える場面。
北浜が「容疑を晴らせるかもしれない」と言ったときの空気が変わる。
ここで一気に、追う側と追われる側の立場が揺らぐのがこのドラマらしい。
連続不審死事件の真相が語られていく流れは、静かなのに緊張感がある。
誰が悪で誰が守られるべきなのか、簡単に割り切れないのがリアル。

日向子(奥山葵さん)の選択が「記者」になってた

張り込み中の椿(佐藤友祐さん)とのやり取りも含めて、日向子の立ち位置が変わってるのが分かる。
まどかに「帰りたくない」と言われたとき、引き留めない優しさがあった。
追いかけるより、立ち止まって考える。
新人だった頃の勢いとは違う判断で、ちゃんと相手を見てる感じ。
この瞬間、日向子はもう“たまご”じゃないって思った。

週刊千石事件班のチーム感が好きだった

事件班が一丸となって追ってきた連続不審死事件。
独占インタビューが掲載された最新号が出るまでの流れが、仕事ドラマとして気持ちいい。
スクープを取ることより、その先に何が残るかを考えてる編集部。
ギスギスよりも信頼が積み重なってる空気が、最後まで変わらなかった。
「もうこの人たちに会えないのか」って寂しくなるやつ。

週刊誌を見る目が少し変わった最終話

犯人が誰だったかよりも、どう聞いて、どう書いたかが心に残る。
記者って、追い詰める仕事だと思ってたけど、寄り添う選択もあるんだって気づかされた。
SNSで「考えが変わった」って声が出るのも自然。
怖さだけじゃなく、責任と覚悟がある世界だって描き切ったのがすごい。

まとめ

最終話は、事件の解決と同時に日向子の成長がはっきり見える回だった。
信田日向子(奥山葵さん)が、聞くことの重さを知った表情が印象的。
久保塚(相馬理さん)の存在が、物語を一段深いところへ連れていった。
明るいラストなのに、ちゃんと考えさせられる余韻が残る。
仕事ドラマとしても、人の話としても、見終わって気持ちが残る最終回だった。
(りりたん)