最終話、画面の温度がやさしくて、気持ちが自然に前のめりになった。
湊(NAOYAさん)が自分の気持ちから逃げない選択をしたこと、それだけで胸がいっぱい。
静真(冨田侑暉さん)との関係が、やっと同じ場所に着地した感じがして、静かに熱が残る。
派手じゃないのに、心の奥にちゃんと届くラストだった。
原作の重さをそのまま受け止めたドラマ化
原作は、感情の揺れが細かくて簡単に読めないタイプのBL。
その空気を、ドラマは丁寧にすくい取ってた。
湊(NAOYAさん)のトラウマや警戒心が、行動や視線ににじんでるのが分かる。
静真(冨田侑暉さん)の真っ直ぐさも、軽くなりすぎないバランスで描かれてた。
最終話まで見て、二人の距離がちゃんと積み上がってきたって実感できる構成だった。
「覚えてない一夜」から始まった歪な関係
最初の出会いが、あまりにも最悪なのに印象的。
甘く触れられて心を許した翌朝、何も覚えていない静真。
あの瞬間の湊の怒りと屈辱は、かなり深い。
だからこそ「落としてみせる」という宣言が、ただの意地じゃなくて防御に見える。
この関係が恋に変わるまで、時間が必要だったのも納得できる。
距離を置いた時間が、湊を強くした
生家に戻って、気持ちに応えられる人になりたいから時間がほしいと伝える湊。
この選択が、最終話につながる大事な一歩だった。
翔平(HAYATOさん)の「うれしかったことを思い出して」という言葉も効いてる。
写真を見返しながら感情が溢れて、涙がこぼれる場面は、無理に泣かせにこないのに刺さる。
湊が自分の弱さを否定しなかったのが、すごく大きい。
バーでの再会が示した「居場所」
バーに戻った二人を、スタッフ全員が歓迎する空気があたたかい。
謝る静真(冨田侑暉さん)と、それを自然に受け入れる周囲。
ママ(山中崇さん)の「特等席空けてあるわよ」という一言が、全部を包んでた。
樹(佐藤瑠雅さん)と翔平(HAYATOさん)が当たり前みたいに混ざるのも、この世界らしい。
湊が「世界がうるさくなった」と思うの、幸せの実感そのものだった。
最後の告白が静かに深い理由
ベッドで「好きだ」と伝え合う場面、演出はすごくシンプル。
だからこそ、言葉の重さがそのまま伝わる。
「全部あげるから大事にしてよね」という湊のセリフが、恋でも覚悟でもあって胸に残る。
静真に寄りかかるんじゃなく、並ぶ選択をした湊が本当にきれいだった。
まとめ
最終話は、恋が成立する瞬間より「自分を許した瞬間」がいちばん印象に残る。
湊(NAOYAさん)が素直になるまでの時間を、ドラマは急がなかった。
静真(冨田侑暉さん)も、待つことを選んだのが良かった。
派手な展開はなくても、感情の芯がちゃんと残るラスト。
見終わったあと、じんわり余韻が続くタイプの最終話だった。
(ほのりん)

