冬のなんかさ、春のなんかね:第1話の文菜が静かに強くて頭から離れない(感想)(ネタバレがあります)

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洗濯機の回る音とイヤホンの音漏れだけで始まるのに、気づいたら人の距離感の話になってて、静かなのに心が忙しくなる回だった。
土田文菜(杉咲花さん)の言葉の選び方とか間の取り方が独特で、何もしてないように見えるのに、全部自分のペースに持っていく感じが不思議。
ふわっとしてるのに、芯はちゃんと自分の中にあって、そのバランスがずっと画面に残り続ける。

コインランドリーで始まる距離の縮まり方が独特

近所のコインランドリーでノートに言葉を書きながら洗濯待ちしてる文菜(土田文菜・杉咲花さん)の空気が、もうこの作品の温度そのもの。
そこに洗濯乾燥機が壊れて困ってる佐伯ゆきお(成田凌さん)が現れて、音漏れしてた音楽から会話が始まる流れが自然すぎてびっくりする。
ミッシェル・ガン・エレファントの話で盛り上がるだけなのに、距離が縮むスピードが早くて、でも不自然じゃないのが怖いくらい。
杉咲花さんの文菜、相手を見つめる目が柔らかいのに、踏み込み方が迷いなくて、そのギャップに空気ごと持っていかれる。
偶然っぽい出会いなのに、もうこの時点で主導権は文菜にある感じがして、静かにゾクっとした。

「一回帰るね」からの即戻りが破壊力強すぎる

美容室からそのまま家まで行く流れも十分大胆なのに、そこで一度帰るって言ってからすぐ戻る展開、心の準備が追いつかない。
「これでもう初対面じゃないです」って言い方が軽いのに強くて、場の空気を一瞬で変えるのがすごい。
戸惑ってるゆきお(成田凌さん)の反応もリアルで、普通ならブレーキ踏む場面なのに、文菜の一言で全部流れが決まる感じ。
成田凌さんのゆきお、優しさと不安が混ざった表情がそのまま画面に出てて、見てる側まで緊張する。
ここで「もう好きかも」って言葉が出て、翌朝には付き合うって決まる速さ、軽いのに軽く見えないのが不思議だった。

1年後の先輩との時間が静かに刺さる

時間が飛んで、居酒屋で先輩小説家の山田線(内堀太郎さん)と飲んでる文菜を見ると、また違う顔が出てくる。
ふざけて絡んだり、「キスさせろ」って言わせたり、距離の詰め方が恋人とは違う種類の近さで、妙に生々しい。
内堀太郎さんの山田、余裕ある先輩っぽさの中にちょっとした隙があって、そこに文菜が入り込んでる感じがする。
じゃれあってるのに、どこか線を越えてる空気があって、楽しいだけじゃ終わらない気配がずっと漂ってた。
キスして部屋を出る文菜の背中があっさりしてて、感情を引きずってない感じが逆に重く残る。

日常に戻ったラストが一番不安になる

最後に映るのが、ゆきお(成田凌さん)の家で洗濯物を干しながら「行ってらっしゃい」って笑う文菜の姿なのが、いちばん心に引っかかる。
さっきまで別の時間を過ごしてたのに、何事もなかったみたいに日常に戻ってるのが、怖いくらい自然。
杉咲花さんの笑顔が優しいからこそ、その裏に何があるのか考えてしまって、安心できない。
誰かを傷つけようとしてる感じじゃないのに、結果的に人の感情が置いていかれてる構図が静かに積み重なっていく。
このラストで、文菜という人の輪郭が一気に濃くなった気がした。

まとめ

第1話は、土田文菜(杉咲花さん)の言動ひとつひとつが軽やかなのに、全部が強く印象に残る回だった。
佐伯ゆきお(成田凌さん)との始まりも、山田線(内堀太郎さん)との時間も、どちらも自然なのに同じ温度じゃないのが不思議で、そこがずっと引っかかる。
誰かを強く求めてるようにも見えないのに、人との距離は確実に近くて、その不安定さが物語の中心にある感じがした。
可愛いとか危ういとか一言では片付けられなくて、次の話でまた違う顔を見せてきそうな予感だけが残る終わり方だった。
(みかんてぃ)