第9話、心臓がずっとざらついてた。カヲル(ラウール)が職を失ってただでさえ不安定なのに、奈央(りょう)が母親らしい温もりを見せるどころか、冷たくお金を要求してくる。木村文乃さん演じる主人公が直接出てくる場面よりも、今回はこの母子のやり取りに全部持っていかれた。おごるって言葉が甘く響くはずなのに、奈央の口から出ると氷みたいに冷たくて、見てるこっちが息苦しかった。
警察の事情聴取と奈央の登場
ホストクラブ「THE JOKER」に強制捜査が入り、カヲル(ラウール)は警察に呼ばれる。最後に署名を求められても漢字が読めなくて、なかなかサインできない。時間がかかりすぎて不審に思った警察が奈央(りょう)を呼び出す流れは、もう痛々しくて仕方なかった。息子の弱さをフォローするためじゃなく、“印鑑を持ってきた母親”として登場する奈央の存在が、救いではなく重荷に見えたのがつらい。
レストランでの母子の会話
事情聴取が終わって向かったレストラン。奈央は「これからどうすんの?」とカヲルに切り込むけど、答えない息子に苛立って「印鑑持ってわざわざ来たのよ」と突き放す。りょうさんの冷たい声色がリアルすぎて、胸の奥がちくちくした。ラウールくんの「決めてねえよ」って不満まじりの返答も、まだ若い息子の等身大で、そこに母親の圧が重なっているのがリアルで苦しかった。
「おごる」という言葉の冷たさ
奈央は「今日くらいはおごるわよ」と言うけど、その響きが優しさじゃなくて条件付きの取引みたいに聞こえてしまう。ほんとは「頑張ったね」と言って欲しい場面なのに、返ってくるのはお金の話ばかり。普通なら温かいはずの“おごる”が、奈央から出ると氷みたいに冷たくなる。カヲルのうんざり顔に全部詰まってた。
300万を要求する母親の姿
さらに奈央は、夫に頼まれているという300万をカヲルに要求する。職を失ったばかりの息子に「そうしてくれると助かるけど」と言い切る母親の姿は、視聴者の心を逆なでして当然だった。カヲルが「ホントぶれないね」と苦笑いするしかないのも分かる。ラウールくんの小さな笑いの中に、諦めや疲れが滲んでて胸が痛んだ。
母子関係のすれ違いが残す余韻
このやり取りのすごさは、母子の関係がただ単に冷たいだけじゃなく、どこか諦めの笑いでつながってしまっているところ。奈央が“ぶれない”ことを皮肉るしかないカヲルの姿が、苦しいのに妙にリアルで、見ていて無力感に包まれた。親子の距離が近いようで遠すぎる、その絶妙な温度差が物語をさらに重たくしていた。
まとめ
第9話は、母と息子の関係性があまりに鋭く描かれていて、見てて心がえぐられるようだった。カヲルが求めているのは安心できる居場所なのに、奈央が差し出すのはお金と条件だけ。木村文乃さんが背負う物語の中で、この母子がどう絡んでいくのか、次回が怖いのに気になって仕方ない。
(みかんてぃ)
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