第116話では、嵩(北村匠海)が描いた“おじさんアンパンマン”の物語が描かれ、そのメッセージ性が物語の大きな核となった。戦場で空腹の人々にパンを届け続けるアンパンマンの姿が語られ、彼の言葉が深く響く回だった。
おじさんアンパンマンの物語
アンパンマンは、敵も味方も関係なく、ただ空腹の人にパンを届ける存在として描かれる。しかしその無垢な行動ゆえに、戦場では敵と誤解され撃ち落とされてしまう。それでも「決して死なない」と嵩は説明し、アンパンマンが永遠に飛び続ける姿を示した。この設定は、希望と命の象徴としてのアンパンマンの原点を映し出している。
正義を貫く代償
のぶ(今田美桜)が「えいことしゆうのに何で撃ち落とされてしまうが?」と問いかけたとき、嵩は「正義を行うということは、自分も傷つくことを覚悟しなきゃいけない」と答える。ここには、単なる“善行”ではなく、自らの痛みを伴う覚悟を必要とする“正義”の重みが込められていた。戦争や困難の時代を生き抜いた作者の人生観が投影された言葉でもある。
作品全体へのつながり
撃ち落とされてもなお飛び続けるアンパンマンの姿は、“逆転しない正義”を体現する象徴となる。国境や敵味方に縛られず、ただ困っている人に手を差し伸べる。その普遍的な精神は、現在の国民的ヒーロー・アンパンマンへと確かにつながっていることを感じさせる。
まとめ
第116話は、アンパンマン誕生の核心に迫る重要な回だった。嵩が語った「正義には傷つく覚悟が必要」という言葉は、作品が持つ普遍的なテーマを明確にした。単なる子ども向けのキャラクターを超え、人生や社会に向けた深いメッセージが込められていることを改めて気づかせてくれる内容だった。
(ちーず姫)
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