『ばけばけ』第17話、吉沢亮の登場で空気が一変(感想)(ネタバレあり)

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第17話、ついに吉沢亮さんが登場した。
朝ドラの時間帯にあの目の輝きが戻ってきた瞬間、SNSが一気にざわついた。
「天陽くんぶり!?」「おかえり吉沢亮!」の声がトレンド入りするほど。
ただの“再登場”ではなく、彼が演じる錦織友一という人物が、作品そのものの“風向き”を変えるほどの存在感を放っていた。

“松江の秀才”錦織友一、初登場で見せた圧倒的な温度差

トキ(高石あかりさん)が銀二郎(寛一郎さん)を探して訪ねた下宿。
戸の向こうから響く「うるさい!誰だ、君は」。
その声の主こそが、吉沢亮さん演じる錦織友一。
静かな部屋、張り詰めた空気、そして吉沢亮の凛とした表情――登場わずか数秒で、ドラマのトーンが変わった。

トキの「銀二郎さん、トキです!」という必死な声に、
冷たく「帰ってくれ」とだけ告げて戸を閉める友一。
だがその背中には、ただの冷酷さではなく、何かを抱えたような影があった。
「今取り込み中なんだ」「シャラップ!」という台詞の言い方ひとつに、知性と苛立ちと孤独が同居している。
まさに“吉沢亮劇場”の開幕。

高石あかり×吉沢亮の掛け合いが絶妙

高石あかりさん演じるトキの明るさと素朴さが、友一の冷静さを際立たせていた。
「すんません」「ご迷惑でしょうが」と何度も頭を下げるトキに、
英語混じりの「シャラップ!」で返す友一――そのコントラストがコミカルなのに美しい。
まだ出会ったばかりなのに、すでに“名コンビ”の予感。
このテンポの良さは、脚本のセンスと俳優二人の呼吸の合い方の賜物。

友一が“松江随一の秀才”という設定も効いていて、
「理屈では理解しているが、人の情には不器用」という人物像が一瞬で伝わってくる。
吉沢亮さんの“冷たい美”がそのキャラクターにぴったり。

吉沢亮の朝ドラ帰還、「天陽ロス」から5年

NHK連続テレビ小説への出演は『なつぞら』(2019)以来。
あの“天陽ロス”を経験したファンたちにとって、今回の登場はまさに“おかえりの瞬間”だった。
SNSでは「朝から眼福」「圧倒的な存在感」「コミカルなのに品がある」「華がある」という称賛が殺到。
“画面が一段階明るくなったようだ”という感想も多く見られた。

吉沢亮さんの魅力は、どんな役にも「人間味」を宿すところ。
ただの天才でも、ただの秀才でもなく、“心の温度が高い”人物として描かれる。
今回の友一も、冷たく見えて、トキやヘブン(トミー・バストウさん)と関わる中で少しずつ変わっていくのだろう。

“怪談”の世界に新しい風が吹いた回

『ばけばけ』はこれまで、幻想的で静かな物語のトーンが中心だった。
でも第17話は、そこに新しい息吹を感じさせる回だった。
明治という時代の混沌、西洋と東洋の狭間、そして“異文化の中の孤独”。
友一というキャラクターがそれを象徴している。

吉沢亮さんの演技は、“言葉よりも沈黙が雄弁”というタイプ。
この物語に必要な緊張感とエネルギーを同時に与えている。
これからトキとどう関わっていくのか、そして“ヘブンとの関係”をどう揺らすのか――。
物語は確実に動き出した。

まとめ

第17話は、“吉沢亮登場回”でありながら、
『ばけばけ』という作品が“恋愛×文化×成長”へと広がっていく転換点だった。
高石あかりさんの真っ直ぐな芝居と、吉沢亮さんの知的な存在感の相性が抜群。
そして、朝ドラらしいユーモアと温かさがきちんと息づいていた。

これからトキ、ヘブン、そして友一――
三人の関係がどんな“怪談”よりも切なく、美しく描かれていくのか。
次回、吉沢亮の“松江弁”と“英語混じりの台詞”がどう炸裂するのかも楽しみだ。
(ちーず姫)