『ばけばけ』第35話、トキの“泣き落としじゃない本気”が胸に刺さりすぎた(感想)(ネタバレがあります)

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第35話のトキ(高石あかりさん)と三之丞(板垣李光人さん)のシーン、見てるこっちの心が急に熱くなるみたいで落ち着かなかった。
ずっと敬語で距離を置いてたはずなのに、気持ちが溢れた瞬間の声がまっすぐで、画面の奥まで一気に届いてくる感じ。
雪が降る前の冷たい空気の中で、家族の形が変わる瞬間を見てしまったみたいで、涙の出どころが分からなくなる回だった。

トキ(高石あかりさん)が背負ってきた“覚悟の10円”

ヘブンの女中になったトキ(高石あかりさん)が、給金の半分を「亡き傳(堤真一さん)から預かったお金」と偽って三之丞(板垣李光人さん)に渡すくだり。
その静かな嘘には、タエ(北川景子さん)を助けたい気持ちがぎゅっと詰まってて、言葉より重く響く。
松野家の借金返済のためじゃなくて、実の家族を救うために“自分を差し出す覚悟”で女中になったっていう事実が、トキの背筋をいつも以上に固くしてるのが伝わってくる。
10円って数字以上の重さがあって、触れたら温度が残りそうな気がした。

松野家に押し寄せた現実と、三之丞(板垣李光人さん)の意地

タエが物乞いをしていたと知ったトキの父・司之介(岡部たかしさん)と、母・フミ(池脇千鶴さん)、祖父の勘右衛門(小日向文世さん)が理由を問い詰める場面、家の空気が一瞬止まったように見えた。
そこへ三之丞(板垣李光人さん)が急に入ってきて「自分で稼いだお金じゃなきゃ使えない」と言って返金しようとする意地。
名家の三男としての誇りと、不器用な優しさが混ざり合って、目線の揺れ方ひとつが切ない。
「自分で何とかしたい」って言葉の裏に、幼さと責任の両方が見え隠れしてて、トキとの温度差が一気に浮き彫りになった。

初めて敬語を捨てたトキの訴えが、心臓に来る

「今そげなこと言ってる場合じゃないけん!」とトキ(高石あかりさん)が涙で声を震わせた瞬間、空気が一気に変わった。
普段「三之丞様」と呼んで敬語で接してたのに、その距離を全部飛び越えて、真正面からぶつける本音。
「おば様、物乞い!冬が来たら生きていけない!」って叫んだ時の必死さは、守りたい人のために自分を削ってきた時間が全部乗ってた。
拾い集めたお金を握らせる手の震えも、言葉じゃなくて想いで押し通す強さも、あまりにまっすぐで胸がぎゅっと詰まった。
「私を見て。自分を捨てて家族のためにラシャメンになろうとしたの」って言葉の温度、忘れられない。

“家族”として重なった3人の涙の瞬間

フミ(池脇千鶴さん)が「受け取らない選択肢はない」とピシャリと言ったのも、優しさと厳しさの絶妙なバランスで好きだった。
三之丞(板垣李光人さん)が「頂戴いたします」と涙で顔をくしゃっとしながら言う姿には、名家の三男じゃなくて“弟”の顔があった。
トキ(高石あかりさん)がずっと押し殺していた本音がやっと届いた瞬間で、三之丞の肩の力が少し抜けた気がした。
血縁とか家柄とか全部飛び越えて、「家族ってこうなるんだよね」と静かに教えられた気がして、胸があたたかくなるのに涙が止まらないシーンだった。

視聴者の涙も止まらなかった第35話の余韻

SNSでは「完全にお姉ちゃんと弟」「朝から泣かせないで」「トキ強すぎる」「三之丞の顔が優しくなってた」みたいな声が溢れてて、温度が共有されてるのが嬉しかった。
敬語をやめたあの瞬間、言葉以上の絆が見えたっていう感想も多くて、みんな同じところで息を呑んだんだなってしみじみ感じた。
明治の空気の中で、家族の形がゆっくりほどけて結び直される過程が、こんなにも胸に来るとは思わなかった。

まとめ

第35話は、トキ(高石あかりさん)が初めて“姉”として三之丞(板垣李光人さん)にぶつかる回で、その真っ直ぐさが心をえぐるほど響いた。
寒い季節が来る前に守りたい人がいて、そのためなら自分を捨てる覚悟を迷わず選ぶトキの生き方が眩しくて、泣きながら見入ってしまった。
三之丞の意地も、フミの喝も、全部が家族の温度でまとまっていく感じが愛おしくて、しばらく余韻が残る回だった。
(ちーず姫)