『ばけばけ』第1話、しじみの湯気で心がほどけた瞬間(感想)(ネタバレがあります)

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最初からふわっと掴まれた。
主人公の松野トキ(高石あかり)と、その夫のヘブン(トミー・バストウ)が纏う空気、やさしいけど芯がある感じ。
明治の匂いがまだ残る街並みの温度まで伝わってきて、画面の色がゆっくり体に染みていくやつ。
タイトルが消えたあと、気づけば息をゆっくり吐いてた。
今日はその“余韻強め”な第1話の感想をぽつぽつ。

第1話の入口でつかまれた—夫婦の物語が静かに転がりだす

朝ドラ第113作目の『ばけばけ』は、急に派手なことはしないのに、目が離せない。
松江の空気を吸い込みながら歩く松野トキ(高石あかり)と、異国の温度を連れてくるヘブン(トミー・バストウ)。
高石あかりさんの声のトーンが、ほんの少し低めで落ち着いていて、“語るより寄り添う”感じが好み。
トミー・バストウさんの微笑みは、柔らかいけど芯を隠してるタイプ。
ふたりの間に流れる沈黙が、ただの無音じゃなくて“生活の厚み”。
この距離感で物語がほどけていくなら、静かな波でもずっと見ていられる。

明治8年へスッと遡る—小学生のトキのまなざしが強い

オープニング明け、時代は明治8年。
小学生のトキ(福地美晴)が走り出すと、画が一段明るくなった気がした。
ランドセルもない時代の身軽さ、裸足の地面の近さ、全部が“今ここ”に来る。
福地美晴ちゃんの目線は、物珍しさじゃなく“何かを掴もうとする”真剣さで、子どもらしい勢いの中に小さな決意が混ざってる。
ああ、この子の感じ方が、後の松野トキ(高石あかりさん)につながるんだなって、線が一本で見えた瞬間があった。

松野家の朝、湯気ドン—しじみ汁100%出汁の説得力

朝ごはんシーンで、司之介(岡部たかし)が「しじみは松江人の血液」って言い切るの、最高の名刺代わり。
卓上の湯気がもくもくしてるのに、映像はさらっとしてて、香りだけがこっちに届く感じ。
トキ(福地美晴ちゃん)が一口すすって「あーっ」って漏らす、その“つい出ちゃう”声が完全に勝利。
しかも公式Instagramが教えてくれた裏話によると、松江産のしじみ×松江のお味噌で、出汁は他を足さない100%しじみだって。
無駄に盛らない潔さが、画面の“おいしさの説得力”を底上げしてくる。
岡部たかしさんの言葉の重みと、湯気の軽さ、そのコントラストがずるい。

“夫婦未満・家族以上”の温度—高石さんとトミーさんの手ざわり

松野トキ(高石あかり)とヘブン(トミー・バストウ)は、いきなりベタ甘じゃないのに、空気に色がつく。
高石あかりさんの視線は、相手の奥を覗くみたいにまっすぐで、でも刺さらない優しさ。
トミー・バストウさんの所作は、異国の匂いと慎ましさが同居してて、置いたカップの音まで静か。
言葉少なめのやり取りに、小さなユーモアが混じる瞬間があって、「この二人、同じ方向を見たいんだ」って伝わる。
距離は近づきすぎないのに、寒くない——その“間合い”がすでに物語。

土地がしゃべるドラマ—松江という舞台がキャラクター化してる

松江の川面、路地、朝の台所。
どれも美術が“頑張りました!”って主張しないのに、生活の層がちゃんと積んである。
司之介(岡部たかしさん)の一言が、そのまま地図になるくらい、言葉が土地と結びついてる。
小学生のトキ(福地美晴ちゃん)が走る土の色、鍋のふちに残る味噌の線、そういう細部が「ここでしか生まれない味」を保証してくる。
物語の大きなテーマが“西洋化の波”だとしても、まずは“この町の一杯”から始める選択が好き。

しじみの余韻、TLのざわめき—素直な「おいしそう」が強い

SNSでは「しじみ多めで贅沢」「トキちゃんの『あーっ』に共感」「こだわり尊い」みたいな声がわっと流れてて、わかる以外の言葉が見つからない。
見た人が同じ速度で喉を鳴らしてるの、ドラマのトーン設計が当たってる証拠。
高石あかりさんの静かな熱、トミー・バストウさんの柔らかな異国感、岡部たかしさんの“家の重み”、福地美晴ちゃんの澄んだ勢い——それぞれの持ち味が、一杯のしじみに集まって湯気になる。
画面越しなのに、食卓の角が指に触れた気がした。

まとめ

第1話は、声を張り上げないのに印象が濃い。
松野家のしじみ汁100%出汁という“具体”で、時代や土地や人の距離感をまとめて差し出してきたのが可愛いし、強い。
松野トキ(高石あかりさん)とヘブン(トミー・バストウさん)の温度差ゼロの静けさ、司之介(岡部たかしさん)の言葉の重み、小学生のトキ(福地美晴ちゃん)のまっすぐな走り。
どれも後味が長い。
次の一杯、どんな湯気で来るのか、胃袋じゃなく心が準備を始めてる。
(ちーず姫)

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