『ばけばけ』、ヘブンの“目”の真実と目玉焼きの演出が切なすぎた(感想)(ネタバレがあります)

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第24話、まさかの“目玉焼き”で泣くことになるなんて思わなかった。
レフカダ・ヘブン(トミー・バストウさん)の左目の真相が明かされる回。
いつも明るくておちゃめな彼の笑顔の裏に、こんなにも深い傷があったなんて。
そして、その痛みをさりげなく映像で伝える“目玉焼き”の演出。
脚本も演出も静かに刺してくる。

ヘブン(トミー・バストウさん)の「イシャ!」が響いた朝

松江の花田旅館での朝食シーン。
ヘブン(トミー・バストウさん)がウメ(野内まるさん)の腫れた目を見て「イシャ!イシャ!」と何度も訴える姿。
ただの外国人キャラのドタバタじゃなくて、“本気で心配してる人の声”だった。
それを笑い飛ばそうとする平太(生瀬勝久さん)に対して、初めて怒るヘブン。
この「うるさいのう」の一言で、彼の中に眠っていた記憶が蘇る。
声を荒げた理由が、ただのプライドや文化の違いじゃなかったことが、このあと分かって胸が締めつけられた。

「ワタシ…ミエナイ」優しさの中にある痛み

ヘブンが辞書を片手に「ワタシ…ミエナイ」と静かに言った瞬間、空気が止まった。
その言葉の重さ、たどたどしい日本語なのに、心にはっきり届く。
「イシャ…アンシン」とウメに伝える声は、痛みを知る人だからこその優しさだった。
誰よりも“見えない苦しみ”を知ってる人が、人の痛みにこんなに敏感なんだと思った。
このシーン、セリフが少ない分、まるで祈りみたいだった。

子ども時代の記憶と、白く濁った左目

回想シーンでは、少年時代のヘブンが同級生にからかわれ、鞄を投げられて左目に直撃。
その瞬間の衝撃と、倒れ込む姿。
白く濁った左目が映った時、画面の中が静寂に包まれた。
ただの不運じゃなくて、“世界の残酷さ”を一瞬で理解させる演出。
子どものいたずらが、一生を変えてしまう。
ヘブンの穏やかな笑顔の奥に、そんな過去があったと知って、見方が変わった。

“目玉焼き”が語る、彼の心

エピソードの最後、テーブルに並ぶ2つの目玉焼き。
片方の黄身は白く濁り、もう一方は濃い黄色。
たぶん誰も説明しないけど、視聴者全員が気づいた。
「ヘブンの目だ」って。
あの一皿が、彼の過去と現在をつなぐ“象徴”になってた。
まるで、彼の中にある痛みと希望の対比みたいで、静かに泣けた。
この“見せ方で語る”手法、NHK朝ドラの中でも記憶に残る。

SNSも「目玉焼きに泣いた」の声

放送後、「ヘブンの目がつらい」「目玉焼きが心に刺さる」「演出神」「泣ける朝ドラ」などの声が続出。
中でも「白と黄色の対比があまりにも美しい」「ヘブンの優しさが伝わる」など、演出の細かさを絶賛するコメントが多かった。
視聴者全員が、いつもよりゆっくり朝ごはんを見つめた気がする。

まとめ

第24話は、ヘブン(トミー・バストウさん)の“優しさの根っこ”に触れる回だった。
怒ることも泣くことも、全部が優しさから生まれてる人。
目を失っても、人を見ようとする心が強い。
そして、目玉焼きひとつで“見えないもの”を描くこの演出、朝ドラ史に残る名シーン。
静かで深くて、温かい余韻がずっと残る30分だった。
(ちーず姫)

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