「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」第35回、稲光に浮かぶ“妖”は源内?(感想)(ネタバレがあります)

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第35回「間違凧文武二道」での庭先の一幕、ほんと息が止まるくらいゾクッとした。
鳥山石燕(片岡鶴太郎さん)が障子を開けた瞬間、雷鳴と稲光に照らされたのは流水紋の着物らしき影。
それが平賀源内(安田顕さん)を思わせるもので、画面越しに見てるこちらまでハッとさせられた。
石燕の「何者じゃ?」の声、筆を手にする所作、その緊迫感に心が鷲づかみにされた。

歌麿の成長と「笑い絵」の解放

喜多川歌麿(染谷将太さん)がずっと苦しんできた「笑い絵」。
第35回では、自分の表現に向き合い、やっと描き上げる姿が映し出された。
師である石燕(片岡鶴太郎さん)の影響も大きく、過去の呪縛から解き放たれる瞬間だった。
画面から伝わる解放感と、作品を描き切った表情に、積み重ねた時間の重さを感じた。
蔦重(横浜流星さん)や周囲との関係性の中で、歌麿が自分の道を歩き出すターニングポイントになった印象。

雷と流水紋の影、石燕が見たものの正体

雷鳴が響き渡る中で、石燕が見た影。
流水紋といえば源内(安田顕さん)の羽織で、刀の柄まで見えていた。
まるで雷とともに彼の存在が呼び戻されたかのような演出だった。
「いごくな、いごくなよ」と筆を取り、妖の姿を描き留める石燕。
あの場面は単なる怪異ではなく、物語に深い因果をつなぐ要素として描かれていた。
妖怪画の名手だからこそ視えた存在が、画面の奥に漂っていた気がする。

雷獣の絵に宿った源内の面影

石燕の死の直前まで描かれていたのは雷獣。
歌麿(染谷将太さん)が蔦重(横浜流星さん)に渡す場面で、絵に込められた緊張感が伝わった。
蔦重が「この辺が源内先生っぽいな」と雷獣の顔を指した瞬間、ただの妖画ではなく、源内の存在がそこに重なった。
「妖になってても不思議ではないお人」と笑う歌麿の言葉が、逆に重く響く。
雷=電気=源内のエレキテル、そして意次(渡辺謙さん)とのつながり。
ここまで因果を折り重ねる脚本に圧倒された。

定信と雷、物語を揺らす因果

定信(井上祐貴さん)が「葬列に投石してもかまわぬ」と語る場面に、雷鳴が割り込む。
その瞬間、雷がただの自然現象でなく、意次や源内の意志を代弁するかのように響いていた。
松平信明(福山翔大さん)の皮肉も含めて、政治の駆け引きと天の裁きが重ねられる構図が鮮烈。
第34回の「源内があの世から雷を落としてこよう」というセリフとつながり、因果の伏線がここで回収されたように見えた。
石燕が雷獣を描いた意味も、単なる芸術ではなく時代のうねりそのものを刻んでいたのだと思わされた。

まとめ

第35回は、石燕(片岡鶴太郎さん)の視点から妖が物語をつなぐ展開が胸に残った。
歌麿(染谷将太さん)の成長、蔦重(横浜流星さん)の直感、そして源内(安田顕さん)の面影。
すべてが雷鳴に導かれるように交錯していて、ただの歴史ドラマでは終わらない迫力があった。
源内が妖となって現れる解釈も含め、因果が絡み合う描写に息を呑む。
この一話で積み重なった伏線が強烈に結びつき、物語全体の奥行きを深めた回だった。
(ゆめのん)





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