第43話、もう胸がぎゅっと締めつけられた。
蔦重(横浜流星さん)と歌麿(染谷将太さん)の決別。
笑ってるようで泣いてるような、あの最後の目線。
届かない恋って、こんなにも静かに痛いんだって思った。
SNSでも「鈍感すぎ!」「歌麿が報われなさすぎる」って声が止まらなかったのも納得。
蔦重(横浜流星さん)が見落とした“恋の絵”
吉原の借金を返すため、女郎絵を描かせる蔦重。
仕事に夢中なあまり、歌麿(染谷将太さん)の心の中をまったく見ていない。
「恋をしてたからさ」と歌麿が言っても、
蔦重は「いい人見つけたのか!」って嬉しそうに笑う。
その瞬間、見ているこっちが泣きそうになった。
“恋してる相手”が自分だなんて、蔦重は夢にも思わない。
本当に、あの鈍感っぷりは罪。優しさが人を傷つける瞬間ってこういうことなんだと思った。
「俺、蔦重とはもう組まない」——静かな決別
歌麿が「俺、蔦重には言わないよ」「もう組まない」と言うシーン。
その声の低さが、泣き叫ぶよりずっと痛い。
「何でもするから考え直してくれ」とすがる蔦重に、
「耕書堂の跡取りにしてくれ」と突きつける歌麿。
その無理難題に込められた“理解してほしい”という願いが切ない。
「何でもするって言ったくせに」
このセリフが、ずっと頭に残った。
愛してる人に、どうしても届かない気持ちを投げつけるようで。
“お前のため”の裏にある、すれ違いの愛
「お前のため」って言葉、蔦重がよく口にするけど、
それって結局、自分の理想を押しつけてたんだと気づかされる。
「俺の欲しいものは何一つくんねえんだ」って歌麿の言葉が突き刺さった。
彼が求めてたのは、“理解されること”だったんだよね。
恋愛でも友情でも、相手の想いを汲み取らないまま「お前のため」って言うのは、
優しさに見えて残酷。
この二人の関係、愛情と依存の境目が曖昧すぎて、見てるこっちも息が詰まる。
「おていさんと子どもを大事にしてやれよ」——それが最後の優しさ
去り際に、歌麿が残した言葉。
「おていさん(橋本愛さん)と子どもを大事にしてやれよ」
まるで“さよなら”の代わりみたいな一言だった。
愛してる人に幸せを願って背中を押すって、どれだけ勇気がいるんだろう。
その言葉の中には、恨みも嫉妬もなくて、ただの“好き”しかなかった。
報われない恋ほど、純粋で残酷なものはない。
染谷将太さんの涙をこらえた表情、あれだけで一編の詩だった。
SNSがざわめいた「鈍感にもほどがある!」の声
放送直後、「歌麿がずっと好きって言ってるのに!」「蔦重、気づけよ!」ってSNSが大荒れ。
「女絵=ラブレターだったの気づかないの?」っていう考察もたくさん出てた。
たしかに、歌麿の描いた女絵は恋の告白そのもの。
それを仕事としてしか見ない蔦重、もはや天然の暴力。
でも、だからこそ人間らしい。
不器用な優しさと誤解の連続が、このドラマのリアルさを生んでる。
まとめ
第43話は、“届かない想い”が一番痛いということを教えてくれた。
蔦重(横浜流星さん)は愛されてるのに、気づかない。
歌麿(染谷将太さん)は愛してるのに、届かない。
二人の間にあるのは、友情でも恋でもなく、ただ“特別”という名の絆。
それが壊れる瞬間、画面の空気が止まった。
言葉にならないほど切ないのに、美しかった。
報われない恋も、ちゃんと芸術になる——そんな回だった。
(ちーず姫)
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