第5話、優しさと痛みが一緒に流れてくる回だった。
波多野玄一(及川光博さん)と作田索(手越祐也さん)の関係が、ようやく「触れる」温度に変わった。
最後の恋人つなぎのシーン、静かな音楽の中で、言葉よりも強いものが伝わってきた。
優しさって、手の中にちゃんと形があるんだと思った。
玄一(及川光博さん)の隣に索(手越祐也さん)が越してきた夜
アパートの隣に索が引っ越してきた瞬間、玄一のテンションが一気に上がる。
「お手伝いします!」って張り切る姿がかわいすぎて、もう恋が始まってるのがわかる。
でも索はあくまで「仮住まい」と線を引く。
あの言葉の距離感が切なくて、玄一の笑顔の裏に少しだけ影が見えた。
段ボールの山の間に漂う静けさが、なんだかリアルだった。
このドラマ、日常の温度が本当に細かい。
元恋人・吉田(井之脇海さん)の登場で空気が揺れる
索の元恋人・吉田が突然現れて、玄一の心がざわつくシーン。
何も言わずに笑ってるけど、目だけが全然笑ってない。
その嫉妬も恋も、全部がやさしいから余計に痛い。
索と吉田の間に残る未練っぽい空気を見て、玄一が自分の居場所を探す感じが切なかった。
でも、及川光博さんの演技が本当に繊細で、嫉妬さえも包み込むような柔らかさ。
その優しさが、この作品全体の温度を決めてる気がする。
ほたる(白鳥玉季さん)の“今を生きたい”という言葉
期末テストを前に全然やる気のないほたる。
「将来のために頑張るより、今を生きたい」っていう台詞が、すごくリアルだった。
隣では、仲良しのなっち(大島美優さん)が高校受験に向けて動き出してる。
この2人の対比が、“子どもらしさ”と“現実”の境界をうまく見せてた。
支援団体の鯉登(大谷亮平さん)が勉強を教える姿も、ただの教師じゃなくて“寄り添う大人”だった。
それぞれの道を歩きながらも、ちゃんと誰かを思ってる構図が優しい。
井の頭(坂井真紀さん)とともえ(麻生久美子さん)の母の時間
井の頭が呼び出されて、ともえと2人きりで会う場面。
机の上に置かれた全国各地のご当地キーホルダーが、人生そのものみたいに見えた。
「ほたるに渡してほしい」って言葉が、どれだけの時間を背負ってるのかと思うと泣けた。
井の頭の「私は今日、あなたを連れて帰るために来た」という一言。
優しさと強さが同居してて、母として、友として、全部の感情が詰まってた。
静かな場所で交わされる“人生の会話”、このドラマの真骨頂だった。
そして、恋人つなぎ——玄一と索の手が語るもの
ラスト、索(手越祐也さん)がふと玄一(及川光博さん)の手を取る。
何も言わずに、でも確かに“恋人つなぎ”。
玄一が最初におどけて“お手”みたいに手を出すのがかわいくて、空気が一瞬やわらぐ。
その後、索が少し笑って指を絡める。
ただそれだけなのに、心臓がギュッてなる。
積極的な索と、照れた玄一の対比が最高。
この瞬間を「両想い」と呼ばずにいられない。
まとめ
第5話は、“人と人が触れる”ことの意味が静かに広がる回だった。
玄一(及川光博さん)と索(手越祐也さん)の恋人つなぎは、言葉よりも確かな愛の証。
ほたる(白鳥玉季さん)やともえ(麻生久美子さん)たちの物語も、全部が「生きることの優しさ」でつながってた。
派手な展開じゃないのに、涙が出る。
このドラマ、誰かを思う気持ちの描き方が本当に丁寧。
あの手のぬくもり、まだ心に残ってる。
(りりたん)

