最終回、静かな寒さが画面から伝わってくるのに、胸の奥はずっと温かかった。
渉(小倉渉/北村有起哉さん)とあん(佐藤あん/仲間由紀恵さん)が出した答えが、予想よりもずっと優しい形で、気づいたら涙が出てた。
別れたから終わりじゃない関係って、こんなふうにも描けるんだって思わされた。
見終わったあと、言葉にできない余韻が残る最終話だった。
寒さから始まる、いちばん大事な一日
クリスマスイブの朝、あんの部屋は暖房が壊れて凍えるような寒さ。
何をしても暖まらない部屋で、途方に暮れるあんの姿がリアルすぎる。
そこに渉が提案した「たそがれステイツでみんなで過ごそう」という一言。
このドラマらしい、無理のない優しさが最初から胸に来る。
物理的な寒さと、心の距離が重なって見える始まりだった。
たそがれステイツに集まる“今の人生”
1階の永島家に集まった面々が、それぞれの近況を話す空気が心地いい。
大きな事件は起きないけど、人生はちゃんと進んでる感じ。
その中で、渉があんに向ける視線だけが少し緊張してる。
過去を共有した二人だからこその、言葉にできない間があった。
この場所があるから、二人はちゃんと向き合えた気がする。
渉(北村有起哉さん)の告白がまっすぐすぎる
「離婚して他人かもしれないけども、今も僕は好き」。
元夫とか友だちとか、肩書きに意味がないって言い切る渉の言葉。
「あなたの人生の横で、一緒にいさせてもらえないかな」という告白が、本当に静かで重い。
所有じゃなく、隣に立たせてほしいって願い方が刺さる。
北村有起哉さんの声のトーンが、誠実さそのものだった。
あん(仲間由紀恵さん)が出した答え
渉の言葉を聞いて、思わず涙をこぼすあん。
そのあと一緒に屋上のローズマリーを採りに行く流れが、このドラマらしい。
そこでの「分かった」という一言が、すごく強い。
「佐藤あんと小倉渉として、ずっと近くで一緒に生きてく」。
夫婦に戻るわけじゃない選択が、こんなにも前向きに見えるのがすごい。
夫婦じゃないハグがこんなに沁みる理由
抱き合う二人は、もう昔の夫婦とは違う。
でも、人生の伴走者としての距離は、むしろ前より近い気がする。
恋愛とも友情とも言い切れない関係性。
それを否定せずに描き切ったのが、このドラマの優しさ。
見てる側の価値観まで、そっとほどいてくる感じがした。
まとめ
最終回は、離婚=失敗じゃないと静かに教えてくれた。
渉(北村有起哉さん)とあん(仲間由紀恵さん)が選んだのは、形に縛られない一緒の生き方。
大人の人生にも、ちゃんと希望は残ってるって思えるラストだった。
派手じゃないのに、心に深く残る終わり方。
このドラマ、「尊い」って言葉が本当に似合う。
(こころん)

