『コーチ』、終わったのに終わってない感じが逆に刺さる(感想)(ネタバレがあります)

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第9話、最終話って聞いてたのに、見終わったあと変な余韻が残った。
ちゃんと一区切りはついてるのに、物語がまだ前を向いて歩いてる感じ。
向井光太郎(唐沢寿明さん)の存在が、最後まで静かに重くて大きい。
事件よりも、人の成長を見届けた感覚が強い最終話だった。

益山班が本当の意味でチームになるまで

防犯カメラの人物が古屋(木幡竜さん)だと判明して、益山班が一気に動く。
瞳(倉科カナさん)を中心に、それぞれが自分の役割を迷わず果たしてるのが伝わる。
最初はバラバラだったのに、今は視線を交わすだけで通じ合ってる感じ。
向井(唐沢寿明さん)の直接的な指示がなくても、ちゃんと前に進めてるのが成長そのもの。
ここまで来たんだなって、ちょっと誇らしくなる。

張り込み中に見えた、向井らしき背中

張り込み中の西条(関口メンディーさん)たちが見かける、向井に似た男。
この時点で空気がピンと張る。
「向井さんは何をしようとしてるのか」って疑問が、視聴者側にも広がる。
15年前の事件がちらつくたびに、由里(木村多江さん)の表情が不安げなのも印象的。
守りたい人がいるからこその不安が、胸に残る。

教える側だった向井が、教えられる側になる瞬間

向井光太郎(唐沢寿明さん)の「あなたにはいい仲間がいるじゃないですか」という言葉。
あれ、完全にブーメラン。
益山班のみんなが自然と向井を支える流れが、すごくきれいだった。
向井チルドレンって言葉がしっくりくるけど、上下じゃなく横並びになった感じ。
コーチングのゴールがここだったんだって納得した。

未解決の15年前が残した余白

妹の事件がまだ解決していない事実、最後まで消えない。
でもそれがモヤモヤじゃなくて、希望として残ってるのが不思議。
「これは終わりじゃない」って、あえて言葉にしない演出が効いてる。
益山班がやっと完成形になった今だからこそ、次が見たくなる。
序章だったと思わせる最終話、なかなか強気。

細かい会話が愛おしくなる最終回

「でもこいつ、目だけはいいんで」「目だけ?」のやり取り、完全に素。
西条(関口メンディーさん)と正木(阿久津仁愛さん)の距離感が心地いい。
所くん(犬飼貴丈さん)も含めて、チームの温度がちょうどいい。
シリアスな話の中に、こういう軽さがあるから最後まで見やすい。
気づいたら全員好きになってた。

まとめ

『コーチ』最終話は、事件解決よりも関係性の完成を描いた回だった。
向井光太郎(唐沢寿明さん)が残したものは、答えじゃなく考え方。
益山班が自分たちの足で立てるようになったのが、何よりの成果。
未解決の過去も含めて、まだ続きがあると信じたくなる終わり方。
またこのチームに会える日を、普通に待ちたい。
(りりたん)