3人の距離が微妙にズレていく緊張感
第6話は、恋愛ドラマらしい“すれ違いの痛み”が丁寧に描かれた回でした。
真央(水中柔太朗)と水乃(鶴嶋乃愛)が付き合い始めたことを知った翠(宇垣美里)。
その知らせによって、翠が急に“真央との距離の取り方”を失ってしまう様子がとてもリアルに胸を刺します。
嬉しくて祝福したい気持ちと、
以前よりも遠く感じてしまう不安が混ざり合う――
“大人になってからの距離感の難しさ”がしっかり描かれていました。
良かったこと
翠の揺れる心の描写が繊細
真央が好きというわけではない。
でも、真央が特別な存在であったのは確か。
そんな曖昧な感情は、大人になると余計に言語化が難しいものですが、
翠の丁寧な表情の積み重ねによって、
視聴者が自然と“彼女の戸惑い”に寄り添えるのが素晴らしかったです。
真央がどんな距離で接すればいいのか分からなくなるのも、
その戸惑いが伝播していく描き方もとても綺麗でした。
広瀬が放つ“大人の情熱”が物語を動かす
広瀬(古屋呂敏)との打ち合わせで見えた「過去」や「仕事への想い」。
その真剣さに触れた翠が“企画の足掛かり”を掴む展開は、
彼女が成長していく物語の軸として大きな意味を感じました。
広瀬のまっすぐな視線や真摯な言葉は、
翠だけでなく視聴者までも刺激してくれる存在感があり、
彼のキャラクターが物語の色を強めてくれています。
水乃の不安がリアルすぎて胸が痛い
水乃の立場が本当に苦しい。
真央がずっと翠のことを気にしているように見える――
それが「嫉妬」ではなく、「置いていかれる不安」に近いのがとても共感できます。
好きになればなるほど、
相手が誰を見ているのかが痛いほど気になる。
その揺らぎが丁寧に描かれていて、
水乃の涙を思わせるような静かな感情が刺さりました。
気になった・もう少し見たかった部分
真央の“揺れ”をもう少し深く見たかった
翠を気にしてしまう理由。
水乃を大切にしたい気持ち。
その両方を抱える真央の心の中が、
今回は少し控えめに描かれていた印象があります。
次回で彼がどんな結論を出すのかがより重要になりそうです。
翠と広瀬の関係の変化をもう一歩
打ち合わせから距離が近づき始めた2人。
そこに何が生まれつつあるのか――
視聴者としては次の段階が気になって仕方ありません。
感想まとめ
第6話は、
“好き”と“特別”の間にある複雑な距離感を丁寧に描いた回でした。
真央・翠・水乃の三角関係は、
誰も悪くないからこそ胸が痛い。
翠は新しい成長のステージへ、
真央は揺れる心に向き合う段階へ、
水乃は愛されていることを信じたい段階へ。
それぞれが“前に進みたいのに踏み出せない”姿が、
切なくも美しく描かれていました。
今後への期待と考察
・真央は誰を本当に見つめているのか
・翠と広瀬の関係は仕事以上のものへ発展するのか
・水乃の不安は解消されるのか、それとも…
・“できても、できなくても”のテーマがどのように三人に影響するのか
(あいちゃん)

