フェイクマミー 第1話、“副社長の一言”で世界が止まった(感想)(ネタバレがあります)

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静かに始まったはずなのに、途中から心臓がずっと鳴ってた。
波瑠さんと川栄李奈さんのテンポが完璧すぎて、ビジネスドラマなのにどこか生っぽい。
しかも向井康二さんの黒木竜馬が出てきた瞬間、空気が一段変わった。
冷静なのに優しさがにじむ声のトーン、あれは反則。
見終わったあと、スマホ越しの「昔みたいに俺と二人だけじゃないんです」が耳から離れなかった。

花村薫(波瑠さん)、転職迷子から“偽ママ”への急カーブ

第1話の主軸は、花村薫(波瑠さん)の転職活動が思いもよらない方向に転がるところ。
勢いで会社を辞めてしまい、次の職場を探すも現実はなかなか厳しい。
そんなとき、面接で訪れたベンチャー企業「RAINBOWLAB」で、日高茉海恵(川栄李奈さん)に出会う。
そこからの展開がもう想定外。
まさか「娘の替え玉として親子面接に出てほしい」と頼まれるとは。
“フェイクマミー”というタイトルが急に現実味を持つ瞬間だった。
薫がどう断るのかと思ったら、戸惑いながらも一歩を踏み出す。
迷いと勇気の間で揺れる表情がすごくリアルだった。

日高茉海恵(川栄李奈さん)の強さと危うさが共存する

シングルマザーで社長というだけで十分大変なのに、茉海恵(川栄李奈さん)はまっすぐで不器用。
自分を守るよりも娘のいろは(池村碧彩ちゃん)を最優先にする姿は本当に健気。
でも、完璧に見えるその強さの中に、ちょっとした焦りや孤独が見える。
社長としての責任と母親としての想いがせめぎ合っていて、見ているこっちも苦しくなる。
仕事中の笑顔と、家庭での沈黙。
その切り替えの速さが逆に痛々しいほど。
川栄さんの演技、柔らかいのに刺さる。

黒木竜馬(向井康二さん)登場、スーツ姿の正義

黒木(向井康二さん)が初登場した瞬間、空気がピシッと引き締まる。
ベンチャー企業の副社長という肩書き以上に、彼の“現実感”がすごい。
茉海恵(川栄李奈さん)に見せた映像、「これ、社長ですよね?」の一言で場が凍る。
「てめぇ、クラクション鳴らしてんじゃねぇよ!」って怒鳴る動画を冷静に差し出す姿、完全にデキる男。
感情をぶつけるのではなく、責任を突きつける。
「昔みたいに俺と二人だけじゃないんです」のセリフは、ただの叱責じゃなく、信頼と願いが混ざってた。
真っすぐで、静かな熱。
あの数秒で、黒木という人間の深さが全部見えた気がする。

スーツと眼差しが作る“副社長の存在感”

SNSで話題になったのも納得。
スーツの着こなしはもちろん、言葉を飲み込む瞬間の表情が最高。
向井康二さんの目の演技がとにかく繊細で、怒りでも優しさでもなく、“想い”だけがにじむ。
「しごでき竜馬副社長」というワードが流行るのも頷ける。
カッコいいだけじゃなく、仕事への信念が見える。
茉海恵(川栄李奈さん)との関係にも長い歴史を感じるし、どこか守りたい気持ちも透けて見える。
あの距離感、ビジネスと感情の境界ギリギリで本当に美しい。

フェイクの中のリアル、“親”と“仕事”のすれ違い

このドラマの面白さは、タイトル通り“偽物”の中にあるリアル。
薫(波瑠さん)は偽の母親を演じるけど、そこに込められる気持ちは本物になっていく。
茉海恵(川栄李奈さん)は母親でありながら、社長としての責任に押しつぶされそう。
どちらも嘘と本音の間で生きていて、まるで鏡みたいに似ている。
黒木(向井康二さん)はその間に立って、二人のバランスを取ろうとする。
“フェイク”で始まる物語なのに、見ているうちに一番リアルなのは登場人物たちの心。
優しさと痛みが同居してる感じが、胸の奥にじわっと残る。

まとめ

第1話は静かなスタートなのに、終わるころには心を掴まれてた。
波瑠さんの素直な表情、川栄李奈さんの強がり、向井康二さんのまっすぐな言葉。
それぞれが別の道を歩いてるのに、同じ場所で息をしているような不思議な一体感。
“親”と“仕事”と“嘘”。
全部が繋がって、やがて誰かの真実に変わっていきそう。
次回、誰が何を守るために嘘をつくのか、もう少し怖いけど楽しみ。
(みかんてぃ)