派手な出来事が起きたわけじゃないのに、見終わったあと胸の奥がじんわり温かくなって、少しだけ苦しくもなる回だった。
第3話は“約4分間”の長回しが全部を持っていった感じで、時間が伸びた分、感情もそのまま流れ込んでくる。
文菜(杉咲花さん)の迷いも、言葉にしきれない気持ちも、切り取られずに続いていくのがリアルすぎた。
文菜という人の不器用さが前面に出る回
土田文菜(杉咲花さん)は、小説家として本を出しつつ古着屋で働いていて、生活はちゃんとしてるのに心が追いついてない。
恋人はいるのに、過去の恋愛の影響で「人をちゃんと好きになる」ことから逃げてきたのが伝わってくる。
“まっすぐ好きって言えたのはいつだろう”って考える独白が重くて、静かに刺さる。
杉咲花さんの声のトーンが柔らかい分、迷いがよりはっきり見えてしまうのがつらい。
富山の同窓会で過去が一気に近づく
年末に実家の富山へ帰省して、高校時代の友人たちと集まる文菜(杉咲花さん)。
その場に自然に混ざってくる元恋人・柴咲秀(倉悠貴さん)が、懐かしさ全開で逆に危うい。
2次会のカラオケで別れた理由が話題になる流れも、生々しくて現実味がある。
終わったはずの関係が、場所と空気で簡単に蘇る感じがリアルだった。
商店街から運河へ続く、約4分の時間
帰り道、商店街を歩く中で「ちょっとだけ話があって」と柴咲(倉悠貴さん)に声をかけられる文菜(杉咲花さん)。
そこから2人きりで運河沿いを歩くシーンが、カットなしで続いていく。
恋人の話も、どうでもいい話も混ざりながら、ただ並んで歩いて笑うだけなのに空気がやけに濃い。
時間が流れてる感覚そのままで、会話の間や沈黙まで含めて感情が伝わってきた。
長回しだからこそ生まれる没入感
このシーンが約4分間の長回しだって分かった瞬間、納得しかなかった。
編集で切られないから、視線の動きや歩くリズムまで自然に見える。
文菜(杉咲花さん)と柴咲(倉悠貴さん)の距離が少しずつ近づいたり離れたりするのも、全部リアル。
作られた“いいシーン”じゃなくて、そこに立ち会ってる感覚になるのが強い。
まとめ
第3話は、感情を説明しすぎないからこそ、見る側が勝手に入り込んでしまう回だった。
文菜(杉咲花さん)の今と過去が、運河沿いの道で静かに重なっていくのが忘れられない。
柴咲(倉悠貴さん)との空気感も含めて、もっと見ていたかったと思わせる余韻が残った。
(ちーず姫)

