第9話、見てる間ずっと喉の奥が詰まってる感じだった。
高木将(間宮祥太朗さん)と猿橋園子(新木優子さん)が追ってきた事件が、ここまで残酷な形で収束していくとは思ってなかった。
点だった出来事が線になって、線が一本の過去につながった瞬間、気持ちが追いつかない。
真実が明らかになる回なのに、スッキリよりも重さが残る回だった。
残された標的が突きつける緊張感
連続殺人の標的が、高木と小山隆弘(森本慎太郎さん)の2人だけになった時点で、空気が変わった。
「次は誰が」じゃなくて、「もう逃げ場がない」感じ。
仲間として過ごしてきた時間があるからこそ、疑いたくないし、疑ってしまうのも苦しい。
小山が持つ独自の調査力や冷静さが、この回では逆に不安を強めていた。
“ドの子”瀬戸紫苑の過去があまりにも痛い
スナックで語られた瀬戸紫苑の話が、想像以上にしんどい。
森(古舘佑太郎さん)の口から明かされる、クラス替え直後のいじめ。
リコーダーのテストで音を外しただけで、「ドの子」と笑われ、居場所を失っていく過程がリアルすぎる。
子どもの頃の一言が、その人の人生を壊してしまうことがあるって、突きつけられた気がした。
瀬戸の家と郵便受けが語る違和感
瀬戸の実家を訪れた高木たちが感じる、生活の気配のなさ。
郵便受けに残された「瀬戸紫苑様」「宇都見啓様」の名前が、静かに異変を告げていた。
花音(宮崎莉里沙ちゃん)とこの場所を訪れた記憶を思い出す高木の表情が、過去と現在をつないでくる。
何もしていないつもりでも、誰かの傷にはなっていたかもしれないという視点が、ここで一気に重なる。
小山の死がもたらした衝撃
VRゴーグルのシーンは、本気で息が止まった。
宇宙空間を見ながら無防備になっている小山に、背後から忍び寄る影。
ワイヤーで首を絞める展開は、あまりにも容赦がなくて、画面を直視するのがつらい。
森本慎太郎さん演じる小山が、ここで退場するとは思っていなかった分、ショックが大きすぎた。
宇都見(木村昴さん)が背負っていた復讐
犯人が宇都見だったと明かされた瞬間、すべてがつながってしまう。
瀬戸がいじめのトラウマでピアノを弾けなくなり、自ら命を絶った過去。
その原因の一端に高木たちの存在があったと語られる場面は、胸に刺さる。
「お前は変わらないんだよ」という言葉が、責めというより呪いみたいに響いた。
まとめ
第9話は、真実が分かることで楽になる回じゃなかった。
高木将(間宮祥太朗さん)が背負わされる過去の重さと、小山(森本慎太郎さん)を失った喪失感が残る。
犯人の動機が理解できてしまうからこそ、簡単に裁けない後味。
良いことと悪いことの境目が、こんなにも曖昧だと突きつけられる回だった。
(みかんてぃ)

