ひらやすみ 第6回 感想文(ネタバレがあります) ― 「雨漏り」「平屋」「気まずさ」から始まる、小さな発見と揺れる心

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平屋に訪れた雨漏り修理の朝、そして胸の中の気まずさ

今回、ヒロト(岡山天音)は平屋での暮らしのなか、雨漏りの修理を依頼することに。そこに不動産屋の担当者として現れたのが、よもぎ(吉岡里帆)だったことで、ヒロトとよもぎの間に気まずい空気が流れます。:contentReference[oaicite:0]{index=0}
また、暑い屋根の上で修理にあたるよもぎの姿と、ヒロトとなつみ(森七菜)がそこに居合わせるという状況の中で、それぞれの日常が少しずつ変わり始める予感が立ち上がっていました。:contentReference[oaicite:1]{index=1}

良かったこと

日常のひとコマに潜む“関係の揺れ”が丁寧に描かれていた

雨漏りという一見些細な問題が、舞台として“平屋”という親密な空間を設定することで、登場人物たちの距離感や関係性を浮かび上がらせていました。特に、ヒロトとよもぎが“修理という共同作業”を通じて距離を意識してしまう構図が、微妙な緊張感を醸し出していたと思います。
また、なつみがヒロトの取り乱す姿を「面白がる」描き方も、彼らの間の軽やかな関係性が見えつつ、変化の兆しを静かに提示していて良かったです。

小道具や場面設定が感情を支えていた

屋根の上での作業、汗を流しながらの修理、そこにシマアジを持ってきたヒデキ(吉村界人)という“突然のご馳走”――これらの要素が、ただの屋根修理回ではなく、“日常が少しだけ特別になる瞬間”を生み出していたと感じました。修理という行為が、関係性の修復や変化のメタファーになっていた点も印象的でした。

気になった・もう少し欲しかった部分

よもぎの訪問背景とヒロトの心の動きの掘り下げがもう少し欲しい

よもぎが不動産屋として雨漏り修理に関わるという展開は興味深いのですが、その背景や、なぜこのタイミングでよもぎが来るのかという動機の部分が少し軽めに感じました。ヒロト側も「気まずい」と思う理由は伝わるものの、彼の心の揺れや過去の接点がもう少し描かれていたら、視聴者としてもより深く入り込めたと思います。

なつみ/ヒデキというサブキャラクターの使い方がやや控えめに感じた

なつみがヒロトをからかう場面や、ヒデキがシマアジを持って来る場面など、サブキャラの存在が軽やかに効いていたのは良かったのですが、彼らの役割やこれからの関係図がもう少し明確だと、物語がさらに広がる気がしました。

感想まとめ

第6回は、ストーリーとして大きな事件が起こるわけではありませんが、平屋という空間・雨漏りという出来事・よもぎという人物を介して、登場人物たちの日常とその裏にある“変わりゆくもの”を描いた回でした。
ヒロトとなつみ、そしてよもぎといった「近しい人たち」が少しずつ距離を変え、関係を再構築しようとする“微妙な瞬間”が丁寧に描かれており、「この人たちはどうなるんだろう?」という興味を静かに掻き立てられました。

今後への期待と考察

– 雨漏り修理という共通作業を通じて、ヒロトとよもぎの関係がどう変化するか。業務的な訪問が、人間関係の転換点になるかもしれません。
– よもぎの不動産屋としての背景や、なぜこの平屋に関わるのかという設定が明らかになると、物語が深まる予感があります。
– ヒロトのこれまでの“自由人”としての日常と、よもぎ/なつみという人物たちとの関係が変化していく中で、彼が何を選ぶか。
– また、屋根の上という“高い場所・外”での作業と、屋内での暮らしという“安心できる場所”の対比が、今後どのように物語を象徴していくかにも注目です。

このドラマは「ゆっくり、確実に変わること」を描いていると感じます。第6回はその変わりゆく瞬間を、美しく、そしてリアルに映し出した回だったと思います。次回もとても楽しみです。
(あいちゃん)

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