子どもの頃の記憶が、今の二人をそっと支える第8回
第8回は、なつみ(森七菜)とヒロト(岡山天音)の関係性の“原点”が垣間見える、とてもあたたかいエピソードでした。
なつみの友達・あかり(光嶌なづな)が平屋に泊まりに来ることで、普段とは違った目線から「なつみとヒロト」の距離がくっきりと見えてくる回でもあります。
平屋に流れるゆっくりとした時間の中に、昔の記憶、今の努力、そして未来への希望がふんわりと混ざり合っていました。
良かったこと
なつみがヒロトの“俳優時代”を思い出す瞬間が胸に刺さる
掃除中に見つけた、若き日のヒロトが出演していた映画のDVD。
その表紙を見つめるなつみの表情は、
・驚き
・くすぐったい懐かしさ
・尊敬
が混ざった、実に良い表情でした。
ヒロトにも光っていた時代があった。
そして、その輝きが今もなつみの心の支えになっている――。
この関係性の“さりげない深さ”が作品の魅力そのものです。
あかりの“外からの視点”が、なつみの成長をしっかり描いてくれる
なつみの漫画を読み「面白い!」と大絶賛するあかり。
この一言が、なつみにとってどれほど大きな励ましになったかが伝わります。
さらに、
「ヒロトがいつも励ましてくれるから、今はやるしかないんだ」
というなつみの言葉は、
“ヒロトの存在がどれだけ大きいか”
を視聴者に改めて気付かせてくれました。
外の世界の人間の言葉は、時に本人以上に真実を語る――そんなシーンでした。
小学校時代の“夏の日”が温かくて、少し切ない
なつみが思い返したあの夏の日。
子ども時代の二人の関係が、今の二人の優しさや繋がりの土台になっているのがよくわかります。
夏の光、友達としての距離感、ヒロトのさりげない優しさ。
どこか懐かしく、胸がぎゅっとするような描写が素晴らしかったです。
気になった・もっと見たかったこと
ヒロト自身の気持ちがまだ深く描かれない点
なつみ目線での回だったこともあり、
ヒロトが過去の映像についてどう考えているのか、
俳優時代を振り返ってどう感じているのか――
そこがまだ描かれず、少しもどかしさもありました。
今後、ヒロトの内面がしっかり描かれる回が来ることを期待したいです。
なつみ・あかり・ヒロトの3人の“会話”も見たかった
あかりの存在がすごく良い“風”を吹かせてくれた回だったので、
3人での絡みがもう少しあると嬉しかったかもしれません。
とはいえ、あかりが一歩外側から見守る役割だったのも魅力でした。
感想まとめ
第8回は、
・なつみの努力
・ヒロトの過去
・二人の絆の原点
が柔らかく描かれた、とても優しい回でした。
大きな事件が起こるわけではないけれど、
小さな思い出が積み重なって、
二人の関係が確かに深まっていく――
そんな“日常系の尊さ”が詰まっています。
ひらやすみの魅力である“ゆっくり流れる時間の中の感情の動き”が、今回も美しく表現されていました。
今後への期待
・なつみは漫画家として一歩踏み出せるのか
・ヒロトは過去の光をどう捉え直すのか
・二人の距離はさらに縮まるのか
・あかりの存在が今後どう作用するのか
(あいちゃん)

