第11話、見終わったあともしばらく画面を閉じられなかった。
岩井巧巳(橋本将生さん)と片桐澪(恒松祐里さん)、そして眞希という存在が絡み合って、心が追いつかない。
推しとの同居生活という甘い始まりから、ここまで苦しい場所に連れてこられるとは思ってなかった。
誰の気持ちに寄り添っても胸が痛くて、正解の感情が分からなくなる回だった。
岩井巧巳(橋本将生さん)の「共犯者」という選択
刑事・塔堂(萩原聖人さん)に追い詰められ、巧巳が眞希と一緒に逃げる決断をする展開。
守っているようにも見えるし、突き放しているようにも見える。
巧巳(橋本将生さん)は一貫して「選ぶ」ことをやめない人で、その姿勢が優しさにも残酷さにもなる。
澪と眞希を別々の人格として向き合おうとする姿は誠実だけど、同時にどちらかを傷つけてしまう危うさがある。
この曖昧さが、見てる側の感情をかき乱す。
片桐澪(恒松祐里さん)の不安定さが刺さる
澪(恒松祐里さん)が過去を知ってしまったあとの不安定さが、画面越しでも伝わってくる。
眞希と入れ替わる瞬間の目線や声の揺れがリアルすぎて、感情移入が止まらない。
澪として巧巳に思いを伝える場面は、必死で、切実で、胸が苦しくなる。
「眞希はもう出さない」と言った直後に眞希が現れる流れ、残酷なのに目を離せなかった。
澪の痛みを無視できない人ほど、この回はしんどい。
眞希という存在が放つ静かな強さ
眞希は感情をぶつけるタイプじゃないのに、存在感が圧倒的。
「最後にどうしても見たい景色がある」という言葉が、穏やかなのに重い。
眞希が現れた瞬間、巧巳(橋本将生さん)の表情が変わるのも分かってしまう。
愛情がはっきり形になるからこそ、澪の立場で見ると苦しくなる。
眞希を否定できない自分と、澪を守りたい気持ちがぶつかる。
視聴者の感情が分裂する理由
澪の気持ちで見れば、巧巳の言動が冷たく見える。
眞希の気持ちで見れば、二人が通じ合っているのも事実。
どちらの立場でも涙が出る構造が、この作品の怖さ。
巧巳が眞希の名前を呼ぶたび、澪派の心が削られていく。
同時に、橋本将生さんの演技が巧巳を「簡単に嫌いにできない存在」にしているのがすごい。
第11話が残した不安と期待
逃げた先の別荘、静かな景色。
そこで何が待っているのか、希望よりも不安が先に立つ。
誰かが幸せになる未来は、誰かが壊れる未来でもある。
最終回でどこに着地するのか、覚悟がいる。
このドラマ、感情を置き去りにする気が全然ない。
まとめ
『ひと夏の共犯者』第11話は、誰の味方にもなりきれない苦しさを突きつけてきた。
岩井巧巳(橋本将生さん)の選択は、優しさと残酷さが紙一重。
片桐澪(恒松祐里さん)と眞希、どちらも否定できない存在として描かれている。
感情が揺さぶられすぎて、正直しんどい。
それでも、最後まで見届けるしかないと思わされる回だった。
(りりたん)
