『ひと夏の共犯者』第10話、好きと罪の境界が溶けていく夜(感想)(ネタバレがあります)

本ページはプロモーションが含まれています

本日予約開始のコミック本を楽天ブックスでチェック
90日以内に発売予定の最新コミック本をAmazonでチェック

第10話、胸の奥がじわっと痛いのに優しい温度もある、不思議な回だった。
岩井巧巳(橋本将生さん)と片桐澪(恒松祐里さん)、そして澪の中のもう1人・眞希。
好きって感情がまっすぐに伸びるほど、傷の深さも増える感じで、呼吸がちょっとだけ重くなる。
逃げたいのに、手は離せない。
そんな関係の綱渡りが静かに進んでいった。

推しと同居、でもその中に“もう1人”がいる現実

大学生の巧巳(橋本将生さん)は、推しのアイドル・片桐澪(恒松祐里さん)と同居する夢みたいな日々を生きてる。
でもその幸福に影が差すように、澪の中にはもう1つの人格・眞希が存在。
「推しは殺人犯かもしれない」なんて言葉が、恋心と罪悪感の間に挟まって抜けなくなる。
愛を選ぶことが、裏側で共犯を意味するなんて残酷。
それでも巧巳はその道を選んだ。
好きの重みが甘いだけじゃないと分かる瞬間は、見てて胸がきつくなる。

愛衣那(永瀬莉子さん)がSDカードを覗いたことで世界が動いた

回収したSDカードの中身を愛衣那(永瀬莉子さん)が見てしまう。
その映像は澪にも共有され、人格の存在が外へ漏れ出す。
眞希という存在が真実味を帯びた瞬間、空気がピンと張った。
それなのに愛衣那は「眞希なんて存在しない」と切り捨てて、巧巳と真正面からぶつかる。
あのときの巧巳(橋本将生さん)の目、冷えてるのに熱くて、まるで何か壊れる前の表情。
愛衣那の恐れも嫉妬も理解できるから、責めきれないところが苦しい。

刑事・塔堂(萩原聖人さん)、追いつく気配が背後から迫る

塔堂(萩原聖人さん)たちがついに2人の居場所を特定。
外の世界が閉じかけて、逃げ場が狭まる感じがひりつく。
愛衣那の存在も、澪と眞希の境界も、全部が同時に追い詰められていく。
ラブサスペンスって言葉が綺麗すぎて追いつかないくらい、生々しい心理が浮いたまま揺れてる。
視聴者の中にも涙が残ったままだったらしいし、「ラストが読めない」って声が溢れてたのも納得。

キス未遂とハグ、あの数秒だけ永遠だった

終盤、巧巳が眞希へ「好き」と伝えようとするところ。
キスしそうでしない、でもハグはちゃんと交わる。
体は澪のままなのに心は別の人。
その複雑さが、美しさに変換されて胸へ刺さる。
顔を背けた眞希の苦しさ、抱きしめる巧巳の優しさ。
痛いのに綺麗すぎて見惚れてしまった。
SNSでは「息止まった」「あの抱擁は宝物みたい」と震える声が多かったみたい。

まとめ

第10話は、恋と罪と存在の境界線をなぞるみたいな回だった。
巧巳(橋本将生さん)は澪と眞希の両方を抱きしめようとして、でも誰も傷つかずに終わる未来が見えない。
愛衣那(永瀬莉子さん)も嫌いになりきれないし、塔堂(萩原聖人さん)の影は確実に近づく。
ハグの温度が残るのに胸はざわざわして、来週が怖い。
でも見たい。
そんな矛盾した余韻だけが静かに残った。
(りりたん)