同棲カップルの空気って、外から見ると穏やかでも、台所の湯気の向こうで小さく刺さる言葉ってあるじゃん。
山岸鮎美(夏帆さん)と海老原勝男(竹内涼真さん)の食卓はまさにそれ。
優しさの皮をかぶった“アドバイス”が積もって、気づいたら味が変わってた…みたいな。
第1話、筑前煮をめぐる価値観クラッシュが、笑えるのに胃にくるやつだった。
第1話、価値観クラッシュが痛いのにおもしろい
山岸鮎美(夏帆さん)は手間を惜しまない料理上手。
海老原勝男(竹内涼真さん)は「おかずが茶色すぎるかな」とサラッと言えるタイプ。
二人の食卓は一見ラブラブだけど、調味料みたいに混じった“当たり前”がじわじわ効いてくる。
盛大なプロポーズの返事が「んー、無理」って落ちるまでの流れ、重低音のドラム一発。
そこで終わりじゃなくて、勝男の“自分の何がダメだった?”モードが発動して、合コンで空回る様も含めて、笑ってるのにどこか胸がチクっとする構成が秀逸だった。
勝男の“化石男”ぶり、笑えないのに目が離せない
勝男(竹内涼真さん)、「料理は女が作るもの」って思い込みをこれでもかと披露。
めんつゆ&顆粒だしを「手抜き」って切り捨てた瞬間、空気がスッと冷える音がした感じ。
「全部の地雷を踏みまくりw」ってSNSに流れるのもわかるけど、同時に“彼も社会に教え込まれた何かの受け売りなんだろうな”って見えてくるのがズルい。
第1話後半で、彼が自分で筑前煮を作ろうとして玉砕するくだり、包丁の音よりも心のガサガサが響いた。
プライドの衣を一枚ずつ脱ぐプロセス、竹内涼真さんの表情の微調整がやたら効いてた。
鮎美の沈黙がほどける瞬間、筑前煮の重さ
鮎美(夏帆さん)は、相手の好みを覚えて、段取りして、味を整えて…って毎日の積み重ねで自分の輪郭が薄くなっていった人。
手料理はラブレターだけど、返事が毎回「もっとこうして」だと、いつか紙が破ける。
別れた後の彼女が“見慣れない仲間たち”といるカット、静かに風通しが良くなる感じがして好き。
筑前煮って、具材を下ごしらえして丁寧に煮含める時間が旨みになるじゃん。
あの皿、彼女の時間そのものだったんだって気づくと、スプーン一杯の重さが変わる。
夏帆さんの小さな目線の揺れ、ほんの一呼吸で語るのが強かった。
椿とミナトくんが投げる“違和感”の球
柏倉椿(中条あやみさん)は、空気を読めるのに読まないカードも切れるタイプっぽくて、場に新しい湿度を入れてくる。
「その前提、誰が決めたの?」って静かにボールを投げる存在。
ミナトくん(青木柚くん)は勝男の後輩ポジで、毒にも薬にもなる“素直さ”が光る。
「やってみたらわかりますよ」って無邪気に火をつける火種役。
二人とも主役の鏡みたいに機能してて、価値観の反射角を増やしてくれる。
中条あやみさんのキレ味、青木柚くんの“間”の取り方、どっちも耳に残るリズム。
料理って“手間=愛”じゃない、って話
勝男の失敗キッチン、鍋の湯気とため息が混ざるだけで味が決まらない現実。
手間は尊いけど、愛は分量外にあるんだよね。
便利な調味料を責める前に、相手の体調や帰宅時間、財布の中身、その日の気持ち…そういう見えない出汁を想像できるかどうか。
第1話はそこを優しく、でもハッキリ突いてきた。
最後には勝男の中に“変わりたい”の芽が見えたから、イライラだけで終わらせないのがうまい。
次に鍋を火にかけるとき、彼が何を最初に入れるのか、ちょっと楽しみ。
まとめ
恋って、手間と優しさの足し算だけじゃ足りなくて、相手の“当たり前”に迷い込んだら出口がわからなくなる。
第1話は、その迷路の入り口で二人が別方向へ歩き出すところまでを、ユーモアで包みつつも容赦なく描いた回。
山岸鮎美(夏帆さん)の静かな強さ、海老原勝男(竹内涼真さん)の不器用な反省、柏倉椿(中条あやみさん)とミナトくん(青木柚くん)の投げる一言。
次の食卓に、ちょっと新しい味が混ざる予感がしてる。
(さくらん)
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