天下統一目前にして暗躍する《金目教》と、忍びの任務
第1話では、織田信長の天下統一が目前に迫る時代に、琵琶湖の南で怪宗教「金目教」が勢力を伸ばしているという危機が描かれました。信長の家臣である滝川一益がその実態を探るべく忍びを動かすことを進言し、物語が大きく動き出します。公式でもこの構図が第1話の出発点として紹介されています。
良かったこと
歴史と忍者アクション、怪宗教のミックスが鮮やか
歴史ドラマとしての信長の時代背景と、忍者=秘密戦士としての任務、さらに怪宗教というオカルト的な要素が同時に提示されたことで、「何が起きるのか分からない」ワクワク感が高まりました。特に、赤影(佐藤大樹)と青影(木村慧人)の出会いから一触即発の場面へと転じる演出は、視聴者を引き込む力がありました。
キャラクター紹介&出動シーンの盛り上がり
飛騨の忍者・影一族の赤影が「忍を選抜する試験」に呼ばれるなど、物語の主人公が動き出す明確な起点が設けられていた点も好印象です。忍びとしての力量を示すアクション、そして《金目教》側の「蟇法師」「傀儡甚内」といった怪人・魔の手の登場によって、物語の“戦い”がすぐに始まるのが良かったです。
気になった・もう少し欲しかった部分
宗教の背景・信者たちの動機がやや薄め
《金目教》という設定が強烈で興味深かったものの、なぜこの宗教が恐れられているのか、信者たちがどう行動しているのかなどの描写がもう少しあっても良かったと感じました。設定のインパクトに対して少し説明部分が薄かったため、視聴者として「この宗教、実際どう怖いの?」という疑問が残る部分もありました。
忍びチームの構成の紹介にもう少し時間が欲しかった
赤影・青影・他忍び…という出動メンバーの設定は提示されているものの、各キャラクターの背景や忍びとしての信条などが深く掘られていなかったため、今後彼らがどう成長・変化していくのかに期待が持てる一方、初回としては少し情報量が多くて展開が早く感じる瞬間もありました。
感想まとめ
第1話は、「忍者」「歴史」「怪宗教」「怪人アクション」という多彩な要素が一気に詰め込まれた、見応えのある幕開けでした。赤影たちは、ただ任務を遂行するだけの“忍者”ではなく、歴史の転換期に巻き込まれた存在として描かれそうで、その見通しに惹かれました。
特に印象的だったのは、「忍びを嫌う信長」と「忍びを使おうとする一益」という構図。それが、赤影という異なる立場の忍者を物語に引き込む起点になっていて、視点の多様さがこの作品の強みだと感じました。
次回への期待と考察
次回以降に注目したいのは、赤影が“選抜試験”をどうクリアし、忌まわしい金目教とどう対峙していくか、そして信長/秀吉/松永久秀といった歴史上の人物たちが忍者・怪宗教というフィクショナルな要素とどう絡んでいくのかです。また、怪人・怪獣的な敵が登場しているとのことなので、忍びとしての“技”だけでなく、“絆”や“信念”が試される展開になることも期待しています。
この第1話は、物語の地盤をしっかりと作った“起点”であり、次回以降の爆発的な展開のための序章だったと思います。
(あいちゃん)

