第10話、静かな画面なのに感情だけがずっと揺れてた。
渉(北村有起哉さん)があん(仲間由紀恵さん)に向けて話し出すまでの間も、もう落ち着かない。
離婚して、それぞれの生活が始まったはずなのに、気持ちは全然整理されてない感じ。
言葉にしなかった後悔が、少しずつ積もっていく空気が重たい。
この回は派手な出来事より、心の奥を直接触られるタイプだった。
離婚後の現実が静かに突きつけられる
娘のゆず(近藤華ちゃん)が二十歳を迎えたタイミングで、渉とあんは離婚。
区切りとしては分かりやすいのに、感情は全然割り切れてない。
あん(仲間由紀恵さん)が「たそがれステイツ」を出て行く場面も、音が少なくて余計に寂しい。
一緒にいた時間の長さだけが、あとから効いてくる感じ。
終わったはずなのに、まだ終われてない2人が見える。
部下の育休と、渉(北村有起哉さん)のもしも
職場で、部下の男性社員が育休に入ると聞いた渉。
「楽しみで楽しみで」って笑う姿を見て、ふと立ち止まる。
自分が若い頃、ああいう選択ができていたらどうなってたんだろう、って想像する時間が切ない。
過去は変えられないのに、気づくのはいつも後から。
この小さな場面が、渉の後悔をすごく分かりやすくしてた。
あん(仲間由紀恵さん)の新しい時間と、順の言葉
独身生活を始めたあんは、順(小瀧望さん)に食事に誘われる。
「つらい時はちゃんとSOS出して」って言葉が、優しいけど刺さる。
結婚してた頃、それが出来なかったから今があるんだなって思わされる。
一人で強くいようとしてきたあんの背中が、少しだけ揺れる瞬間。
誰かに頼ることの難しさが、ここでも浮き出てた。
動画の中の渉が吐き出した本音
ゆずが撮り続けていた動画の流れで、渉がカメラの前に立つ。
「どうしても聞いてもらいたい気持ちがある」って前置きだけで、もう胸が詰まる。
「今、僕は…怒っています」って言葉、怒りというより後悔の塊みたい。
“一緒にやろう”って言葉と行動が足りなかったことに、今さら気づいた渉(北村有起哉さん)。
遅すぎる自覚が、画面越しでも苦しい。
「どうして言ってくれなかった」の重さ
「なんでもっと、どうしてほしいか言ってくれなかったんですか?」
この問いかけ、責めてるようで実は自分を責めてる感じがする。
「2人で一緒に乗り越えたかったよ」って言葉が、全部を表してた。
あきらめたあん(仲間由紀恵さん)と、気づくのが遅れた渉。
動画を見ながら涙をこぼすあんの表情が、答えそのものだった気がする。
まとめ
第10話は、すれ違った時間を言葉でなぞる回だった。
渉(北村有起哉さん)の本音は遅かったけど、嘘じゃなかった。
あん(仲間由紀恵さん)が流した涙も、後悔と愛情が混ざったものに見えた。
元に戻るかどうかより、ちゃんと気持ちを差し出したことが大きい。
見終わったあと、静かに胸が痛くなる余韻が残る回だった。
(こころん)

