長く続いてきた物語の最後って、もっと派手でもいいのに、今回は逆に静かで、それが余計に刺さった。
榊マリコ(沢口靖子さん)が白衣を着ている姿が当たり前すぎたから、いなくなる想像をしてなかった分、画面が進むほど現実味が増してきて、気持ちが遅れて追いかける感じ。
事件の緊張感もちゃんとあるのに、どこかでずっと「これが最後なんだ」って思いが離れなくて、落ち着かないまま見届けた。
事件はデジタルで、でも人の気配がずっと濃い
舞台は京都のスマート・モビリティー実証実験特区で、開発部員の男性が亡くなる事件から始まる。
不正アクセスの可能性が出てきて、マリコ(沢口靖子さん)たちはデジタルの痕跡を追う流れになるんだけど、画面は冷たい数字やデータなのに、現場の空気はずっと人の気配が重い。
風丘早月(若村麻由美さん)が法医学の視点から淡々と事実を積み上げていくのも、日野和正(斉藤暁さん)が物理で補強していくのも、チームの呼吸がもう完成形すぎて、言葉が少なくても伝わる感じがすごかった。
犯人が見えない状態で進む捜査だからこそ、科捜研メンバーの連携が際立って、長年の積み重ねが画面から普通に伝わってくるのが強い。
責任を背負う選択があまりにもマリコ
犯人特定には成功するけど、マリコ(沢口靖子さん)は精度が確立されていない鑑定をした責任を取って辞職願を出す。
ここ、展開としては静かなのに、心の中は全然静かじゃなくて、息が詰まる感じが続いた。
仲間に手紙を残して白衣を脱ぐ姿が、決意が固いのにどこか優しくて、長年のマリコらしさが全部詰まってた。
早月(若村麻由美さん)たちが引き止めないのも、止められないって分かってる空気があって、その無言の理解が余計につらい。
正しさを選び続けた人が、最後も同じ選択をするの、納得しかないのに簡単には受け止められないやつだった。
空港の会話が短いのに重すぎる
アメリカの研究機関に招聘されて旅立つ前、空港で土門薫(内藤剛志さん)と向き合う場面が来る。
「俺は俺の仕事をする、お前はお前の仕事をしろ」って言葉、さらっとしてるのに、今までの全部が詰まってる感じで、胸の奥に残る。
それに対してマリコ(沢口靖子さん)が「もちろんよ」って返すのも、感情をぶつけ合うよりずっと二人らしくて、静かな別れが逆に強烈だった。
土門(内藤剛志さん)の背中も、追いかけない選択をしてるのが分かって、ここで無理に引き止めない関係性が本当に大人で切ない。
派手な音楽もなく、言葉も少なく、でも画面の温度は確実に上がってた。
テロップと写真で一気に現実に戻される
物語が終わって、「26年間ご声援ありがとうございました!」ってメッセージが出た瞬間、急に現実に引き戻された感じがした。
マリコからの感謝って形で出るのも、最後まで作品の世界観を壊さないのがらしくて、ちょっと笑いそうになったあとで普通に泣きそうになる。
その後に公式で出た、沢口靖子さんと内藤剛志さんのツーショットも、役と本人の境目が優しく溶けてて、長い時間が一枚に詰まってた。
シリーズとして終わるけど、キャラたちの時間は続いてる気がして、完全に終わった感じがしないのも不思議。
終わりなのに、余韻がずっと残るタイプの締め方だった。
まとめ
派手なクライマックスじゃなく、マリコ(沢口靖子さん)が自分の仕事を選び続ける姿で終わるのが、このシリーズらしさそのものだった。
土門薫(内藤剛志さん)との最後の会話も、早月(若村麻由美さん)や日野(斉藤暁さん)との無言の理解も、全部が積み重ねの結果って感じで、時間の重さを実感する終わり方。
事件の解決よりも、人の選択が強く残るラストで、静かだけど忘れにくい余韻が続いてる。
(みかんてぃ)

