“恋フレ”の関係がついに終わる瞬間
最終話は、これまでのすれ違いと不安、そして“恋人未満”という独特な距離があったからこそ響く、優しくてあたたかいラストでした。
世莉（川津明日香）と真尋（樋口幸平）、どちらも過去の痛みを抱え、“前に進む勇気”を持てずにいた二人。
その二人が、自分自身と向き合い、相手の想いを受け止めることで、やっと“恋人未満”を卒業する物語が丁寧に描かれていました。
良かったこと
佐々岡の告白がもたらした“世莉の変化”
「お前の言葉がないと終われない」という佐々岡（阿部顕嵐）の言葉は、世莉の心に深く刺さっていました。
彼の想いを受け止めたうえで、自分はどうしたいのか――。
世莉が逃げずに答えを出す姿は、最終回にふさわしい成長の瞬間でした。
佐々岡のまっすぐな優しさも、最後までとても切なく、そして温かかったです。
真尋が“過去”と向き合うまでの描写が胸を打つ
真尋が元恋人・杏香（石川恋）からの連絡を受け取ったとき、
「会うのが怖い」という弱さを正直に見せたのが印象的でした。
そこから世莉の言葉に背中を押され、
“逃げていた過去”と向き合う決意をする姿には、彼の誠実さがあふれていました。
杏香との対話は、恋の修復ではなく、
“トラウマを終わらせるため”の大切な区切りとして描かれていてとても良かったです。
“恋フレ”という曖昧な関係だからこそ見えた本音
世莉も真尋も、互いに大切なのに、恋人になるのが怖かった。
傷つくことが怖くて、曖昧さの中に逃げていた。
でもその曖昧な距離があったからこそ、
相手の弱さにも強さにも気づけたという構造が美しい。
“友達以上、恋人未満”という関係が、
二人を痛みごと包んで育ててきた感じが伝わってくる最終回でした。
気になった・もう少し見たかった部分
世莉と真尋の“その後”をもっと見たい！
二人が正式に心を通わせたあとの日常や、
どんな恋人となっていくのか――
そこが描かれなかったのが、良い余韻でもあり、少し寂しくもありました。
スピンオフや数年後を見てみたいと思わせるラストです。
佐々岡の物語ももっと深掘りできたのでは？
世莉への気持ちをしっかり伝えた佐々岡。
彼の“区切り”のその先も、少しだけ描いてほしかった。
彼もまた誠実で魅力的だったからこそ気になるところです。
感想まとめ
最終話はとにかく“優しい終わり方”でした。
過去に傷つきながらも、
“恋フレ”として寄り添ってきた世莉と真尋。
その二人がやっと、
・自分の弱さを認め
・相手の痛みを理解し
・未来を一緒に歩む決意をする
そんな穏やかな成長物語でした。
恋人という関係に名前を変えるのではなく、
“二人で見つけた幸せの形”にたどり着いたのだと感じられるラストは、
胸が温かくなる素敵な締めくくりでした。
今後への期待と余韻
・世莉と真尋の本当の恋が始まる
・佐々岡もきっと前を向ける
・それぞれの“心の回復”が続いていく
（あいちゃん）
