『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』、第8話の“CDウォークマン祭り”がクセ強すぎ(感想)(ネタバレがあります)

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第8話、静かに始まったはずなのに、気づいたら頭の中で昭和レトロの扉がバタンと開いた感じ。
樹里(浜辺美波さん)がメモを取る筆圧まで伝わるし、久部(菅田将暉さん)の表情ひとつで心が揺れるし、舞台上と客席の温度差が妙にリアル。
その中でジェシー才賀(シルビア・グラブさん)が持ってきた物体が全部持ってった。
CDウォークマンの存在感、思い出より強くてちょっと笑ってしまった。

樹里(浜辺美波さん)の全力メモと父のツッコミが可愛い

「冬物語」の上演中、八分神社の巫女・樹里(浜辺美波さん)は集中なんてお構いなしにメモラッシュ。
父・論平(坂東彌十郎さん)の「芝居に集中出来ねえだろ」にも一切ひるまず、「カット出来るところをチェックしているの」と返す姿がブレなさすぎて笑ってしまう。
必死すぎて視線が前のめりなのに、その奥には久部(菅田将暉さん)への気持ちがふわっとにじんでる。
客席のおばば(菊地凛子さん)の「私の出番も全カット」に至っては半分本気の嘆きが滲んでて、舞台裏の空気そのまんま。
感情がごちゃごちゃ混ざって、見てる側も頭の中でページがめくられる感じだった。

突然のヤジ「下手くそ!」とトロ(生田斗真さん)の乱入

是尾礼三郎(浅野和之さん)とケントちゃん(松田慎也さん)が舞台で芝居している静かな流れを、突然切り裂いた声。
客席から響く「下手くそ!」が想像以上に生々しくて、鼓膜がビクッと反応した。
叫んでいたのはリカ(二階堂ふみさん)の元情夫・トロ(生田斗真さん)。
この人、出てくるだけで空気がひとつ荒れる。
舞台と現実がごちゃまぜになって、境目が完全にわからなくなる瞬間だった。
あそこまで舞台の世界に乱入してくるキャラって、逆に清々しいレベル。

ジェシー才賀(シルビア・グラブさん)の“CDウォークマン”登場の破壊力

そして極めつけは、ジェシー才賀(シルビア・グラブさん)が上演時間のカットを要求しながら突然の“80年代アイテム”披露。
「なんで『ハムレット』やらないのかな?」
「『ロミジュリ』でもいいわよ」
この圧を放ちながら、CDウォークマンで「十戒(1984)」を聞き始める流れが強烈すぎた。
「やっぱり明菜はいいわ~」の声の伸び方が本当に気持ちよさそうで、その隙に画面下のテロップがスッ…と出る。
“1984年 世界初のポータブルCDプレイヤー/CDジャケット4枚分のサイズ”
あの説明テロップの妙な真面目さ、ふつうに笑ってしまう。
昭和アイテムへの愛とツッコミを同時に投げてくるの、反則。

SNSの盛り上がりが軽くお祭り騒ぎ

「CDウォークマンだー!」「懐かしい!」の声がとにかく爆速でタイムラインを埋め尽くしていた。
中には「けっこう大きかったんだな」としみじみする人や、「説明テロップ出るの切ない!」と嘆く声も。
前回の禁煙パイポに続き、今回も“80年代の置き土産”みたいな小ネタの威力がとんでもない。
昭和アイテムが出るたびに、ドラマ自体のリズムがちょっと揺れて、その揺れがクセになる。
視聴者の懐かしさをピンポイントで刺しにくる演出、地味に中毒性ある。

まとめ

第8話は、舞台の熱と客席の温度差、そこに混ざる“80年代の匂い”が絶妙に組み合わさって独特の余韻を残した。
樹里(浜辺美波さん)のひたむきさ、久部(菅田将暉さん)の不器用なこだわり、ジェシー才賀(シルビア・グラブさん)の圧倒的存在感。
全部がひとつの舞台のように絡んで、気づけば体まで前のめりに。
CDウォークマンの破壊力に持っていかれつつも、ドラマのテンポと世界観の面白さがしっかり残った回だった。
次の“レトロ仕込み”が何でくるのか、ちょっとこわいのに楽しみ。
(みかんてぃ)