最終話、静かなのに胸の奥がずっとざわついてた。
派手な逆転劇じゃなくて、覚悟を積み上げていく感じが重たい。
咲(柴咲コウさん)と奏(川口春奈さん)が選んだ答えが、簡単じゃないからこそ目をそらせなかった。
見終わったあと、すぐ感想を言えなくなるタイプのラストだった。
莉子(茅島みずきさん)の言葉が突き刺さる冒頭
SNSの誹謗中傷で追い詰められた莉子の「誰にも届かない」という言葉が、最初から重い。
助かっても、心が助かっていない感じがリアルすぎる。
「みんなが私の話をしてる。でも、誰も私の話を聞いてくれない」って訴え、今の空気そのまま。
そこに奏(川口春奈さん)が姉として、記者として向き合う姿がまっすぐだった。
約束じゃなくて、覚悟としての「私が届ける」が響いた。
咲(柴咲コウさん)が背負い続けてきた後悔
咲が向き合っているのは、今の事件だけじゃない。
守れなかった原由梨の死が、ずっと影のようについてきてる。
成功の裏に犠牲がある構造を、もう繰り返したくないっていう思いが表情に出てた。
強い言葉を使わない分、決意の重さが伝わる。
柴咲コウさんの静かな演技が、全部を語ってた。
声が連なっていく瞬間の希望
莉子の告発をきっかけに、被害女性たちが次々と声を上げる流れは息が詰まる。
二宮から伝えられる「証言が一致すれば」という言葉が、現実的で頼もしい。
奏と咲が取材を進める中で、空気が少しずつ変わっていくのが分かる。
橋本編集長(ユースケ・サンタマリアさん)が掲載を許可する場面も印象的。
ここで初めて、組織の中の“人”が見えた気がした。
「原稿を止める」という選択の重さ
記事完成目前で、咲が「原稿を止めることはできますか?」と言い出す場面が衝撃。
正しいことを急ぐのが正義じゃないって、簡単に言えないからこそ苦しい。
「自分たちの発信に責任を持つべき」という言葉が刺さる。
週刊誌に載せない、という選択は逃げじゃなくて勝負だった。
ここがこのドラマの一番鋭いところ。
“事実”と“真実”の違いを突きつけるラスト
咲の「作られた真実は、人を殺します」という言葉が重すぎる。
奏も記者として、メディアの在り方を正面から語る。
派手な断罪じゃなくて、問いを投げ続ける終わり方が印象的。
児玉蓉子(鈴木保奈美さん)が苦悩を吐露する場面も、簡単に切れない余韻を残した。
悪役を一人決めて終わらせないのが、この作品らしい。
まとめ
最終話は、スッキリもしないし、答えも一つじゃない。
でも、咲(柴咲コウさん)と奏(川口春奈さん)が選んだ道には誠実さがあった。
声を上げること、伝えること、待つこと、その全部の重さを描いたラスト。
見てる側にも考える責任を渡してくる感じが残る。
簡単に消化できないからこそ、ちゃんと意味がある終わり方だった。
(ちーず姫)
